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腕相撲のコツと勝ち方|技の種類別に効果的な筋トレ方法とトレーニング器具

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腕相撲

身体を鍛えていると競いたくなるのが腕相撲ですが、そのコツ(技)の種類とテクニック別に適合する身体特性(ウエイトトレーニングでの得意な種目)との関係について解説します。

また、あわせて腕相撲に必要となる筋肉部位とそのトレーニング方法についてもご紹介します。


※本記事は一般社団法人JAWA日本アームレスリング連盟により、競技の普及を目的として公開されています。ウエイトトレーニング愛好家の方々が、まずは一般的な腕相撲から始まり、さらに本記事をきっかけにアームレスリング競技に興味を持っていただけますと幸いです。

記事制作:MazurenkoJapan
コピーライト:JAWA

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※本記事は提供元サイト(BUKIYA-MOBILE/武器屋.net)より転載・出力しています。著作権・コンテンツ権・引用および免責事項についてはこちらをご参照ください。


※本記事は世界チャンピオン金井選手山田選手も所属し、ワールドゲームズや国体にも参加実績のある公式競技団体「JAWA」の情報記事として公開されています。

※当サイトでは、科学的に正しい記載を行うことを第一に考えており、「厚生労働省|eヘルスネット」および公共性の高い情報サイトである「Wikipedia」からエビデンスを担保しています。主なエビデンスに関してはこちらのページでご確認ください。

記事制作©FutamiTC/MazurenkoJapan


アームレスリングとは

アームレスリング(Armwrestling)は、専用の競技台上で、世界共通の厳格なルールのもと行われる腕相撲に似た競技のことで、「卓上の格闘技」とも呼ばれる(厳密にはテーブルゲームに近く、格闘技とは全く異なる)。

1977年、日本アームレスリング連盟(JAWA)発足。

引用:Wikipedia「アームレスリング」

 

アームレスリング競技において、テクニックは非常に重要な要素で勝敗を大きく分ける部分です。その技術を腕相撲に用いれば、非常に有利に勝負を運ぶことができます。

引用:腕相撲のコツと使う筋肉・握力の筋トレ|技(吊り手・噛み手)ごとの握り方と構え方

なお、国際競技としてのアームレスリングは世界規格公式公認台を用い、国際ルールによって行う必要がありますが、本記事ではあくまでも一般的な腕相撲・アームレスリングに関して記載しています。

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腕相撲(アームレスリング)の二つの技

トップロール(吊り手)

一般的な腕相撲にはない、アームレスリング独特のテクニックで、肘を支点にして身体を後方へ落とし、てこの原理を使って相手の指先を吊り上げるようにして倒す技です。

一般的に腕相撲は、手首を屈曲・回外させ(巻き込む)動作で行われますが、トップロールでは手首を屈曲・回内させ、相手の指先をめくるように伸ばします。

こちらが、トップロールのスタート時の動きを再現した画像です。

攻撃するのは相手の指先で、その作用点は自身の手の甲(相手の指が当っている部分)です。実際に引くのは背中(肩の後ろ)になりますが、真後ろに引くのではなく、肘を支点として背中をやや前方+下方に倒すことにより、相手の指先を後方+上方に吊り上げます。

ちょうど「くぎ抜き」の要領です。

引用:sfphes.org「腕相撲のコツと技」

トップロールの初動が決まったイメージ画像がこちらになります。自身の腕をくぎ抜きにして、相手の指先を引き抜いている状態がおわかりいただけると思います。

引用:腕相撲の勝ち方とコツ(bukiya)

フック(噛み手)

一般的な腕相撲の概念に近い動作のテクニックがフック「噛み手」と呼ばれる技で、どちらかと言えばパワー系の技ですが、通常の腕相撲の「手首を巻き込み力で倒す」技ではなく、相手よりも手首の位置が相手より高くなるように前腕をひねり上げ、相手の手を下敷きにするといったテクニック動作を伴います。

噛み手(フック)はパワー技とされ、「力任せに手首を巻き込む」と誤解されがちですが、実際はそんなことは全くありません。

そもそも、力任せに手首を巻き込んだだけだと、全くの五分五分です。それでは、技でも何でもありませんよね。

一見、お互い同等に手首を巻き合っているように見えますが、自分に有利なようにフックしているのは、あくまでむかって左の選手です。

手の高さ(指先の高さ)を見てください。明らかに左の選手が指を上にしています。基本的に、アームレスリング・腕相撲では手が相手より下になったら力が入らず非常に不利です。右の選手は、すでにまともに力が入れられる状態ではありません。

引用:sfphes.org「腕相撲のコツと技」

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腕相撲(アームレスリング)の技と身体特性

デッドリフトとベンチプレスのどちらが得意か

腕相撲(アームレスリング)の技には、それぞれに適合する身体特性がありますが、それは以下の通りです。

トップロール:腕が長く背中の筋力が強い

フック:腕が短く大胸筋の筋力が強い

これは、ほぼそのままバーベルウエイトトレーニングでの身体特性、つまり、デッドリフトが得意(腕が長く背中の筋力が強い)か、ベンチプレスが得意(腕が短く大胸筋の筋力が強い)かに対応しています。

引用:bukiya.net「腕相撲と筋トレBIG3」

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腕相撲(アームレスリング)の技と筋力トレーニング

腕相撲(アームレスリング)の技とその強化に必要な筋肉部位は以下の通りです。

トップロールに必要な筋肉部位

背筋群(広背筋・僧帽筋)

三角筋(特に後部)

上腕二頭筋(特に長頭)

上腕三頭筋(特に長頭)

前腕筋群(特に腕橈骨筋)

トップロールに効果のある筋トレ

懸垂
パラレル懸垂

ダンベルカール
ダンベルハンマーカール
ダンベルサイドカール
ダンベルリバースカール

バーベルカール
EZバーカール
バーベルリバースカール

フックに必要な筋肉部位

背筋群(広背筋・僧帽筋)

三角筋(特に前部)

上腕二頭筋(特に短頭)

前腕筋群(特に橈側手根屈筋)

フックに効果のある筋トレ

懸垂
逆手懸垂

ダンベルカール
ダンベルコンセントレーションカール
ダンベルドラッグカール

バーベルカール
バーベルプリチャーカール
バーベルドラッグカール

各筋肉の鍛え方

大胸筋の筋力トレーニング

背筋群の筋力トレーニング

三角筋の筋力トレーニング

上腕三頭筋の筋力トレーニング

上腕二頭筋の筋力トレーニング

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部位分割筋トレメニュー

腕相撲(アームレスリング)に最重要な筋肉部位

アームレスリングには多くの筋肉を使いますが、本競技は「前腕のスポーツ」と呼ばれるくらい前腕の筋力にかかる比重が高いスポーツです。

腕相撲のトレーニング器具(前腕)

ハンドローラー

腕相撲の筋肉=前腕のストローク力を鍛えるための、もっともスタンダードな方法がハンドローラーをケーブルマシンに取り付けてリストカールを行う方法です。

ウルトラグリップ

最新型のハンドローラーがこちらのようなタイプで、国際アームレスリング協会の元世界チャンピオン・マズレンコ氏が考案した「ウルトラグリップ」と呼ばれるタイプが、アームレスリング選手を中心に世界的にも主流となっています。

こちらは、実際のウルトラグリップのケーブルマシンへの装着方法で、通常のアタッチメントのようにワンタッチで取り付けられます。

ウルトラグリップの最大の特徴は、従来のハンドローラーの支点が円の中心にあるのに対し、本タイプは支点が中心になく腕相撲・アームレスリングに最重要とされる「指先から相手の手首を巻き込む力」が鍛えられることです。

このように、指先から動作するリストの筋力をつけることで、トップロール系の技に対しての防御力が高まり、また、フック系の技の攻撃力が上昇します。

ウルトラグリップを正規販売店で見る

さらに具体的な、ウルトラグリップの使い方と特徴・入手方法を動画つきで解説している記事が下記のものです。

ウルトラグリップの特徴と使い方

画像引用:https://www.pghmbc.org/2020/05/blog-post_29.html

ストラップローラー

ウルトラグリップと並んで世界中で愛用されているアームレスリング器具がストラップローラーです。

ストラップローラーは一般的なハンドローラーと違い、ストラップにより手の甲が固定されるため、ローラーを握り締める必要がなく、このため腕相撲(アームレスリング)で重要な「手の平の面でストロークする力」を鍛えることが可能です。

また、自由に回旋できるので、フック軌道、トップロール軌道それぞれで実戦に近い感覚でトレーニングできるのも大きな魅力です。

ストラップローラーを正規販売店で見る

アームレスリング専用トレーニング器具

アームレスリング専用のトレーニング器具にはいくつかのメーカーがあります。

これら、メーカー別の製品の種類や特徴については下記のページで詳しく解説しています。

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リストカール

手首を曲げる筋力はリストカール系種目によってトレーニングします。

特に有効なのは、このようなロシアンハンドルと呼ばれるケーブルアタッチメントで、負荷重心とグリップ中心がオフセットになっていることから、負荷のかかる指を微調整できます。

ロシアンハンドルの詳細を見る

リストハンマー

手首の橈屈・尺屈方向の筋力を鍛えるための種目がリストハンマー系種目です。チューブリストハンマー・ダンベルリストハンマー・ケーブルマシンリストハンマーなどの方法があります。

なお、リストハンマーはバーチカルバーと呼ばれる効率的に負荷がかかるように曲げられたトレーニング器具を使うのが有効です。

バーチカルバーの詳細を見る

▼動画つき解説

手首を橈屈・尺屈させるトレーニング

リストスピネーション

手首を回旋させる筋力を鍛えるための種目がリストスピネーション系種目です。チューブリストスピネーション・ダンベルリストスピネーション・ケーブルマシンリストスピネーションなどの方法があります。

▼動画つき解説

手首を回旋させるトレーニング

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回内

手の甲が手前になるように回旋させる動作・作用です。

回内(プロネーション)の筋力はリストプロネーション系種目でトレーニングします。

特殊な動作ですので、専用のプロネーションハンドルを使って鍛えるのが効率的です。

プロネーションハンドルの詳細を見る

回外

手の平が手前になるように回旋させる動作・作用です。

回外(スピネーション)の筋力はリストスピネーション系種目でトレーニングします。

こちらも特殊な動作ですので、専用のトレーニングハンドルを使って鍛えるのが効率的です。

専用トレーニングハンドルの詳細を見る

トップロールハンドル

トップロールハンドルは吊り手専用のケーブルアタッチメントで、相手の拳を握ったような状態からヘッドを立てたり、回旋したりといった動作を鍛えることが可能です。

トップロールハンドルを正規販売店で見る

フックハンドル

フックハンドルは噛み手専用のトレーニング器具です。

通常の円錐ハンドルに比べ、負荷のかかる位置が小指よりもさらに下にあるため、フックに重要な小指側からストロークする力を集中的に鍛えることができます。

フックハンドルを正規販売店で見る

フィンガーベルト

フィンガーベルトはアームレスリングの重要な筋力「親指の壁」の力を鍛えるためのトレーニング器具です。

フィンガーベルトを正規販売店で見る

腕相撲が強くなる握力の鍛え方

腕相撲には、もちろん握力の強さも重要です。ただし、この場合の握力とは、一般的に考えられている「握力=クラッシュ力」とは若干異なります。

トップロールとフックの技別に必要となる握力の種類については、下記の記事をご参照ください。

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握力を鍛える器具

手の開閉(握力)はハンドグリッパーで鍛えるのが一般的です。

なかでも、このようにばねの付け替えで強度調整できるスーパーグリッパーと呼ばれるタイプは、握力が強くなっても新たにハンドグリッパーを買い換える必要がないため経済的です。

スーパーグリッパーの詳細を見る

ファットグリップで自然と前腕と握力を鍛える

ファットグリップは、前腕や握力のトレーニンググッズとして世界的に有名なグリップアタッチメントです。普段のトレーニングにファットグリップを使うことで、自然と前腕の筋力や握力が向上しています。

▼詳細記事

ファットグリップ正規品などグリップアタッチメントの種類・効果・原理

腕相撲の情報チャンネル

腕相撲・アームレスリングのテクニックやルールは年を追ってどんどん変化していきます。実際に試合に出る方などは、常に最新の情報を知っておくことも重要です。

下記のチャンネルはJAWA日本アームレスリング連盟でも最上級クラスであるA1レフリーが運営するチャンネルで、日本のアームレスリングの最名門チーム「鉄腕」の選手たちも多数出演しています。

Youtube・eizaburouチャンネル(チーム鉄腕)はこちら

引用:【腕相撲のコツとテクニック】一撃で技を決める3つの秘策と鍛え方を元日本代表が解説

強くなるには結局実戦練習が一番

今回は、腕相撲が強くなる方法をご紹介してきましたが、結論を言えば、腕相撲が強くなるための一番の近道は、結局はその道の専門家=アームレスラーと一緒に実戦練習を行い、直接技を教えてもらうことです。

日本アームレスリング連盟には全国に支部連盟・クラブチームがあります。

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日本連盟お問い合わせ先

事務局:佐藤正人

住所:〒300-1216茨城県牛久市神谷6-36-8

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※当サイトの表現するバルクアップとは筋肥大、バストアップとは胸の土台となる大胸筋のバルクアップ、ダイエットとは健康的な体脂肪率の減少、引き締めとは食事管理と合わせた総合的なダイエットを指します。

【執筆者情報】上岡岳|日本アームレスリング連盟常任理事|元日本代表|国際レフリー|ジムトレーナー|生物学学芸員