JAWA日本アームレスリング連盟|公式ルール規則

JAWA(日本アームレスリング連盟)では、世界アームレスリング連盟(WAF)の最新の公式ルールに準拠し、以下にJAWAルールとしてJAWA管轄のアームレスリング競技会における公式競技規則を制定します。

なお、IFAをはじめとしたアームレスリングの国際競技団体のルール改正に準拠し、今後も継続的にルールの見直しを行っていきます。

2020年2月1日施行のIFAに準拠した新JAWAルール(2020年2月1日改訂)

IFA国際アームレスリング連盟の公式ルールブックが公開されました。

IFAルールの原文PDFはこちら

本ルールブックに記載されている主要な部分、および、全てのワーニング・ファールに関する部分を翻訳し、これをもってIFAルールに準拠したJAWAルールとします。

なお、原文と翻訳に齟齬があった場合は、原文(英文)の記載が公式ルールとなります。

訳責:JAWAレフリー委員長 上岡岳

1.レフリーの役割

1.1.レフリー組織(JAWAではレフリー委員会)

レフリー組織はレフリーのための国際教育プログラムを担当し、最新ルールの情報を普及しなければならない。

レフリー組織はヘッドレフリーを任命しなくてはいけない。

※JAWAレフリー委員会名簿

1.2.ヘッドレフリー(JAWAではIFA国際レフリー|不在時はJAWA1級レフリー)

ヘッドレフリーはトーナメントテーブルへの各レフリーの配置を決定する。

ヘッドレフリーは試合前に短いレフリーミーティングを行う義務がある。

ヘッドレフリーは試合中に各レフリーのチェックと評価を担当する。

ヘッドレフリーはプロテストに対する最終的な責任を持つ。

1.3.トーナメントレフリー(実際にテーブルにつくレフリー)

トーナメントレフリー(アシスタントレフリーも)は次の服装でなくてはならない。

白黒ストライプのレフリーウェア・黒のパンツ・黒の靴

トーナメントレフリーは最新のIFAルールを理解しておく義務がある。

試合中だけでなく、試合会場でも公平性・中立性を保つ義務がある。特定の選手やその家族・友人に情報を与えてはならない(試合会場での選手との会話の禁止)。

トーナメントレフリーはアシスタントレフリーとテーブルにつく。アシスタントレフリーはセットアップ時のリストストレートおよび試合中のエルボーファールおよび自分側のピンラインのみを監視する。

アシスタントレフリーは声を発せず、ハンドサインのみを行う。

2.トーナメントのルール

2.1.選手の振る舞い

選手はトーナメント開始の15分前には試合場所に集合しなくてはいけない。

実際の試合では、まず競技者の名前が呼び出されるが、テーブルに来るのに60秒以上かかると敗者となる。

選手は競技をする腕にいかなるものも着けることはできない。ただし、宗教上の理由のある女性に限り薄手のカバーを腕に着けることができる。

選手の過度にスポーツマンシップに反する言動は、退場の対象となる。

刺青・タトゥーの見える状態で競技を行うことはできない(JAWAルール)

地方大会においては、JAWA公認アームカバーにかぎり刺青・タトゥーを覆って試合に出場できる。アームカバーは肘の穴開け加工は認めるが、その他一切の加工は認められない。また、全日本大会においては刺青・タトゥー類が完全に視認できないようにファンデーション類を塗布すること(JAWAルール)

※刺青・タトゥーの禁止理由と救済および対応策

上半身は半袖、下半身はくるぶしまでの長パンツまたはスパッツ、靴は運動靴に限る。なお、スパッツを着用しない短パンツ・半パンツは認めない(JAWAルール)

3.競技ルール

3.1.ダブルエリミネーション

公式戦はダブルエリミネーションで実施され、選手は2回敗退で失格となる。

3.2.ガイドライン

長髪の選手は髪を束ねなくてはならない。

帽子をかぶることは許可されない。ただし宗教上の理由がある場合に限り、つばのない帽子類をかぶることができる。

タオル・ハチマキ類は認められないがヘアバンドは可能(JAWAルール)

選手はトーナメントレフリーの審判に対し抗議をすることがでる(プロテスト)。プロテストは次の試合が始まるまで有効で、プロテスト料を持ったチームリーダーとともに行う必要がある。

プロテストが否認された場合、プロテスト料は返金されないが、承認された場合は返金される。

3.3.セットアップと試合の開始

3.3.1.セットアップは両者のリストストレートおよび親指の第一関節が見える状態にならなくてはいけない。

3.3.2.相手がセンターを確保できないほどのバックプレッシャーを与えてはいけない。

3.3.3.ショルダーラインは競技台と平行でなくてはならない。左右の肩の高さに差がある構えは許可される。

3.3.4.グリップと顎・胸・肩との間に拳一つ分の隙間がなくてはならない。

3.3.5.試合開始は「レディー・ゴー」の「ゴー」のみで開始され、「ストップ」のみで停止される。

3.3.6.「ピン」とは手首のラインがピンラインを下回るかタッチパッドについた状態を言う。

3.3.7.競技中は足を地面から離すことができる。ゴーの前は片足だけ地面から浮かせ、競技台の脚にかけたり巻きつけることができる。相手側の競技台の脚に足をかけるためには、相手の同意が必要。

3.3.8.競技者が負傷した場合もダブルエリミネーションシステムには名前が残る。棄権の有無は別とし、怪我をして失格とはならない。

3.3.9.試合に時間制限はない。

3.3.10.競技者両者の同意があれば、ストラップ、レフリーズグリップ、レフリーズグリップのストラップで試合を開始できる。

4.競技公用語

選手は以下の競技公用語を理解する義務がある

Ready Go(レディーゴー)
Knuckles(ナックルズ)
Elbow down(エルボーダウン)
Wrist(リスト)
Straight(ストレート)
Shoulder(ショルダー)
Stop(ストップ)
Warning(ワーニング)
Winner(ウィナー)
Over(オーバー)
Referee Grip(レフリーグリップ)
Back(バック)
Thumb(サム)
Up(アップ)
Down(ダウン)
Open(オープン)
Close(クローズ)
Don’t move(ドントムーブ)
Center(センター)
Coincidental(コンシデンシャル)
Intentional(インテンショナル)
Grip(グリップ)
Foul(ファゥル)
Under(アンダー)
Strap(ストップ)
Dangerous Position(デンジャラスポジション)

競技公用語一覧ページを参照。

5.ワーニング

5.1.「ゴー」の前にスタートをするとアーリースタートとなりワーニングとなる。

5.2.セットアップ時のレフリーの指示(ショルダーストレート・リストストレート・サムズダウン・エルボー・センター)に三度従わない場合はワーニングとなる。

5.3.ペグを離すと試合は止められずにワーニングとなる。ペグを離したことが有利になった場合(ウィナーポジション)、試合は止められファールとなる。

※ワーニング二回で一回のファールとなり、二回のファールで敗退となる。

6.ファール

6.1.エルボーファール

肘がエルボーパッドから浮くとファールとなる。ただし、前腕や上腕三頭筋がエルボーパッドと接触している場合はファールとならない。

肘がエルボーパッドの外にでるとファールとなる。

6.2.インテンショナルファール

「ゴー」のあと意図的に握り手を離すとインテンショナルファールとなる。インテンショナルファールは次の場合にも適用される。

・指が相手の拳を離れ握りこぶしを作った状態からのスリップアウト

・指だけを持たれた状態からのスリップアウト

6.3.デンジャラスポジションファール

腕の付け根がエルボーパッドより低い位置になると、レフリーから「アップ」の指示が出る。アップの指示が出てから2秒(指示+2秒で合計3秒)経過しても改善されない場合、デンジャラスポジションファールとなる。

6.4.オーバーセンターラインファール

競技者の肩がセンターラインを超えた場合ファールとなる。

6.5.身体との接触

グリップが顎・肩・頭と接触した場合ファールとなる。

6.6.コンシデンシャルファール

相手がファールになるような故意の動作はファールとなる。

※相手の肘を押し出す動きなど

6.7.レフリーズグリップでのファール

レフリーズグリップで「ドントムーブ」が指示された後に、あらゆる動作(上半身・下半身ともに)が禁止され、動くとワーニングとなる。また、「レディ」から「ゴー」の間に動くとファールとなる。

6.8.ストレートアームファール

肘を完全に伸ばした状態になるとファールとなる。

6.9.スポーツマンシップに反する言動

スポーツマンシップに反する言動はファールの対象になり、過度の場合はヘッドレフリーにより退場が命じられる。

6.10.ルーザーポジションファール

ルーザーポジションでのファールは敗退となる。

ルーザーポジションとはピンラインよりも2インチ上まで倒された状態で、判断の基準はペグの高さが適用される。

6.11.ノーコール

両選手に同時にファールが発生した場合、試合は止められるが両者にファールは宣告されない。

6.12.三十秒レスト

ファールを宣告された後、30秒の休憩をとることができる。

7.レフリーズグリップ

7.1.「グリップ」のコールから30秒経過してもセットアップが決まらない場合、レフリーズグリップとなる。

7.2.レフリーズグリップの手順は以下の通り

①トーナメントレフリーにより握り方が「オープン」または「クローズ」かが確認される

②アシスタントレフリーが両者の手首をセンター位置で固定する

③トーナメントレフリーは両者のショルダーストレートをとり、「ドント・ムーブ」を告げる

④トーナメントレフリーは両選手の親指を交差させ、どちらから先に指を閉じるか宣言して片側の選手の指を閉じる

⑤一人目の選手の指が閉じられた時点で、アシスタントレフリーは手首の固定を離して元の位置に戻る

⑥もう片方の選手の指が閉じられたら、「レディー・ゴー」で試合を開始する。

8.ストラップマッチ

8.1.故意によらず握り手がスリップアウトした場合はストラップマッチとなる。

8.2.ストラップ装着の手順は以下の通り

①トーナメントレフリーは選手に肘を置くように「エルボー」と告げる

②トーナメントレフリーは両者の肘の位置を調整して手の高さを合わせる

③アシスタントレフリーはストラップを巻く補助を行う

④トーナメントレフリーは手の甲が自分側にある選手からストラップを巻き始める

⑤トーナメントレフリーはストラップを巻く手首の位置を「アップ」または「ダウン」で選手に確認する(上下幅は手首のラインから1インチ以内)

⑥手首にストラップを巻くときに、トーナメントレフリーはゆるみがないか確認をする

⑦二人目の選手の手首にストラップがまかれた後、ストラップの先端を手首と手首の間をくぐらせる

⑧ストラップの締め付け強度はトーナメントレフリーがコントロールするが、両選手の同意があった場合のみ、さらに締めるまたは緩めることができる

⑨ストラップが巻き終わると、選手はグリップを開始する

9.ハンドサイン

9.1.ワンワーニングは指を一本立てて選手に見せる。

9.2.ツーワーニングは指を二本立てて選手に見せる。

9.3.ワンファールは一本の指でファール側選手の地面を指す。

9.4.ツーファールは二本の指でファール側選手の地面を指す。

10.公式競技台と各部名称

エルボーパッド(肘置き)

エルボーパッドから肘が浮いたり出たりするとファウルになる

タッチパッド(勝敗線|横)

拳や前腕がタッチパッドにつくと負け

ピンライン(勝敗線|上下)

ルーザーポジションでピンラインより下に手首が落ちると負け

センターライン(中心線)

肩がセンターラインを越えるとファウル

ペグ(握り棒)

劣勢側がペグを離すとワーニング(試合は止めずに続行)

優勢側がペグを離すとファウル(試合を止めて宣告)

競技公用語の解説動画(2020年1月31日追記)

IFAに準拠したセットアップ手順(2020年1月追記)

IFAによる新しいセットアップ手順および新ルール(デンジェラスポジション規定)について解説します。

セットアップ手順

3つのリストストレート

セットアップは、両選手が公平に組めるように、3つのリストストレートを基準に主審が指示を出して行っていきます。3つのリストストレートは以下のとおりです。

①巻き方向|手首の回内・回外

いわゆる小指を追いかけて手首が回転していく方向、または吊り手のめくり方向ですが、真っ直ぐにストレート位置をとります。

②従来のリスト方向|手首の屈曲(掌屈)・伸展(背屈)

従来の手首が入っている方向で、これもストレート位置をとります。

③従来のヘッド方向|手首の外転(橈屈)・内転(尺屈)

ヘッドが立っている(または寝ている)方向で、これも同様にストレート位置をとります。

この3つのリストストレートに対して、レフリーは選手にいずれも「リストストレート」と指示を出します(向きがわかるように仕草を入れて)。

それでもストレート位置にない場合は、「モアストレート」と再指示を出します。

それでも従わない場合は、3回目の指示となり1ワーニングとなります。

肘を浮かせて握りをとる行為

セットアップの最初に相手の手の甲の奥を握ってからエルボーパッドに肘をおくのは許されますが、その後、何度も肘を浮かせて相手の手の甲の奥をとりにいくのは許されません。

セットアップ中に肘がエルボーパッドから浮いた場合は、レフリーは選手に「エルボー」と指示を出します。

それでも、肘を浮かせた場合は再度「エルボー」と指示を出します。

さらに肘を浮かせた場合は、3回目の指示となり1ワーニングとなります。

腕の長さ(手の高さ)が合わない場合

腕の長さ(手の高さ)が合わない場合、従来のようにヘッドを立てたり、寝かしたりして高さをあわすことは、3つのリストストレートの手首の外転(橈屈)・内転(尺屈)のストレート位置に反するためできません。

ですので、このような場合は、手の短い選手の肘を前方に、手の長い選手の肘を後方に置くようにレフリーが指示することで調整します。

3度従わない場合は、1ワーニングです。

ストラップの巻き方

新しいセットアップ手順では、従来のように選手の肘は引かず、3つのリストストレートをとった位置でストラップを巻きます。

ストラップの巻きつけ強度は完全に主審のコントロールですが、さらに締めてもらいたい(緩めてもらいたい)場合、選手はその旨を主審に伝えることができます。

主審は対戦相手に確認を行い、合意が得られた場合に限りストラップを締める(または緩める)ことになります。

レフリーズグリップの手順

従来はドントムーブの後にグリップ方法(オープンかクローズか)を選手に尋ねましたが、今後は先にグリップ方法を確認してさらドントムーブがかかります。

副審の役割

副審の役割は従来よりも少なくなり、ハンドアクションによって主審にリストストレートを伝える(セットアップ時)、およびエルボーファール・ピンラインの監視(試合中)のみとなります。

アームレスリング競技公用語一覧

アームレスリングの競技性・厳密性を高めるためには、レフェリーは「競技公用語」を用いて試合進行・セットアップを行い、選手はそれらを理解する義務があります。

このことは、世界公式ルールにも記載されています。

以下に、試合進行・セットアップに関する競技公用語とその意味を記載しますので、理解して覚えるように努めてください。

グリップ(握る)

競技台に肘をつき、ペグを持ち、握りの取り合いを始める合図

エルボー(肘)

エルボーパットに肘を置くようにという指示

ショルダーストレート(肩を真っ直ぐ)

両肩を競技台に平行に構えるようにという指示

リストストレート(手首を真っ直ぐ)

手首を真っ直ぐにするようにという指示

モアストレート(もっと真っ直ぐ)

肩や手首をもっと真っ直ぐにするようにという指示

サムズダウン(親指を出す)

親指の第一関節を出すようにという指示

ナックルズダウン(拳を下げる)

握りの高さを下げるようにという指示

センター(中心)

握りを中央ラインにするようにという指示

レディゴー(始め)

競技開始の合図

ワーニング(注意)

指示を聞かない場合のペナルティを出す合図

アーリースタート(速い開始)

フライング行為に対する合図

ファウル(警告)

二回目のワーニングまたは規定された行為にペナルティを出す合図

エルボーアップ(肘が上がる)

肘がエルボーパットから浮いたという合図

エルボーアウト(肘が外れる)

肘がエルボーパットから外に出たという合図

インテンショナルファウル(意図的な警告)

握りを離すなど意図的な行為にペナルティを出す合図

コンシデンシャルファウル(確信した警告)

相手の肘を押し出すなど確信的な行為にペナルティを出す合図

レフリーズグリップ(審判の握り)

審判が握りを決めることを宣言する合図

クローズグリップ(閉じた握り)

親指に人差し指をかぶせる握り

オープングリップ(開いた握り)

親指に人差し指をかぶせない握り

ドントムーブ(動くな)

肩から先を動かさないようにという指示

ストラップ(紐)

両者の握りをストラップで固定するという合図

アップまたはオーバー(上)

ストラップの巻き位置が手首の高い場所

ダウンまたはアンダー(下)

ストラップの巻き位置が手首の低い場所

デンジャラスポジション(危険な位置)

肩がエルボーパットより下に落ちているという合図

ショルダーアップ(肩を上げる)

肩をエルボーパットより上に上げるようにという指示

ルックフィスト(拳を見る)

拳を見て競技するようにという指示

ストップ(止める)

競技を中断するという指示

ルーザーポジション(敗者の位置)

腕が負ける方向に2/3以上倒れているという合図

ニュートラルポジション(中立の位置)

両者に優劣がない位置であるという合図

ウィナー(勝者)

勝者を告げる合図

チェンジ(替える)

コーナーを替えるという指示

ーーーーーーーーーー

以下は2020年1月31日までの公式ルールとなります。参考のため記載は残しますが、旧ルールとなりますので試合では適用されません。

JAWA公式競技規則

1.ダブルエリミネーション

1-1.ダブルエリミネーション

JAWAの公式選手権大会においてはダブルエリミネーション形式で試合が進行され、選手は常に二回敗戦で失格となる。

対戦は選手権の抽選によって決められ、同じ国の選手は一回戦では対戦しない。

2.呼び出しおよび進行

2-1.進行係が各ウェイトクラスの競技者を呼び出す。選手は彼らが競技台周辺に集まり対戦シートと照合される。競技者は指定された周辺から離れないように留意する。

2-2.実際の試合では、まず競技者の名前が呼び出されるが、テーブルに来るのに60秒以上かかると敗者となる。

2-3.長髪の選手は、何らかの形で髪を結束しなければならない。ヘッドバンドは許可されているが、帽子では許可されない。

2-4.レフリーは選手に強く力をかけてはならない。レフリーは軽く競技者に触れるのみである。

2-5.競技中は、競技台の故障がないかぎり休憩は行わない。

2-6.競技者は立って競技を行わなくてはならない(健常者階級)。

2-7.レフリーは身体障害者選手のためにセットアップの補助を行う場合がある。

2-8.先にコールされた選手がコーナーを選ぶ。

2-9.外観上、見える場所に刺青・タトゥーがある選手は競技台に上がることはできない。

3.試合のセットアップ

3-1.レフリーは、選手の手と手首が正しい位置にあることを確認し、手首をまっすぐにし、両者の手をテーブルの中央に合わせる。レフリーの指示に従わなければ、競技者はワーニングを受ける。

3-2.グリップはナックル(親指第一関節)が見えるようにする必要がある。指の爪は、相手が怪我をしないようにトリミングする必要がある。滑り止めとして、スティック/ロジン/チョークが許可されている。

3-3.相手の腕をテーブルの中央に引っ張る程度のバックプレッシャーは許可されない。この違反はアーリースタートと同じ(ワーニング)とみなされる。

3-4.肩はテーブルと平行に構えなければいけない。

3-5.セットアップ時は、各競技者の肩と前腕および顎と拳の間には拳と同じ隙間が必要となる。

4.試合の開始と終了

4-1.競技の開始はメインレフリーが発する「Ready … Go!」のみによる。

4-2.試合はレフリーの発する「ストップ」にのみより止められる。

4-3.レフリーは試合がストップされたことを競技者が認識していることを確認しなければならない。

4-4.ピンとは、自然な手首の線の任意の部分がタッチパッド(ピンライン)の下になるときである。

4-5.試合の状況により両者の手首がピンラインを下回った場合でも、両者の組み手がニュートラルポジション内にある場合は試合が続行され、ニュートラルポジションよりも自分のピン側に組み手を押し出した方が勝者となる。

4-6.競技者は自身の足をテーブルの脚に巻き付けることができる。ただし、試合の開始前に、足が相手に干渉していないことを前提とする。

4-7.競技中に地面から離れ、足が動かない限り、どのような方法でも足を動かすことができる。

4-8.競技中の負傷の場合、競技者の名前は引き続きトーナメントに残され、不戦敗として進行する。

4-9.試合は時間制限はない。ただし、レフリーまたは競技者または医師が継続することができないと判断した場合、試合は停止される。

4-10.競技者は双方の意思が合致すれば、ストラップ、レフリーグリップまたはストラップのレフリーグリップで開始することができる。

5.公式競技用語

競技者は以下の公式競技用語を理解していなくてはならない。

また、レフリーは公式競技用語以外を発する義務はない。

Ready Go(レディーゴー)
Knuckles(ナックルズ)
Elbow down(エルボーダウン)
Wrist(リスト)
Straight(ストレート)
Shoulder(ショルダー)
Stop(ストップ)
Warning(ワーニング)
Winner(ウィナー)
Over(オーバー)
Referee Grip(レフリーグリップ)
Back(バック)
Thumb(サム)
Up(アップ)
Down(ダウン)
Open(オープン)
Close(クローズ)
Don’t move(ドントムーブ)
Center(センター)
Coincidental(コンシデンシャル)
Intentional(インテンショナル)
Grip(グリップ)
Foul(ファゥル)
Under(アンダー)
Strap(ストップ)
Dangerous Position(デンジャラスポジション)

6.ワーニング

6-1.肩、腕、手または指が「Ready … Go!」 より早く動いた場合はワーニングとなる。レフリーグリップ時はファウルになる。

6-2.競技者が試合の遅延を引き起こしていると判断した場合、レフリーは「ロックアップ」して、違反者にワーニングを与える。

6-3.競技中にペグを放すとワーニングとなり競技は続行される。また、違反者がペグを再保持する前に優位が得られた場合、試合はストップされ、違反者はファウルを受ける。なお、ペグとの接触はテーブル上でなければならない。

6-4.レフリーの指示に従わなければ、競技者はワーニングを受ける。

6-5.2回のワーニングで1回のファウルとなる。

7.ファウル

7-1.2回のファウルで競技者はその試合を失う。

7-2.競技者が呼び出されてから60秒間にテーブルに来なければ失格となる。

7-3.競技者の肩が競技中にペッグ間の「中心線」を横切った場合ファウルとなる。

7-4.競技者の腕が、顎、肩、頭など身体の部分に触れた場合はファウルとなる。

7-5.相手の肩に自分の手を意図的に押し込むとファウルとなる。

7-6.競技者が競技中の肩を肘パッドの高さ以下に落とすことはできない。これはデンジェラスポジションとみなされる。競技者が「危険なポジション」に入ると、審判は競技者が理解できるように「アップ」と告げる。3秒以内に改善されない場合はファウルとなる。また、この時、レフリーは選手に触ってはならない。

7-7.相手にファウルをさせるための明らかな意図的行為は、当該行為を行った選手のファウルとなる。

7-8.ファウルの後30秒の休憩が許される。

7-9.スポーツマンシップに反する言葉やレフリーへの誹謗はファウルとなる。場合によりレフリーは当該選手をトーナメントから退場させることができる。

7-10.不利な選手の拳がパッドの2/3以上ルーザーポジションに傾いた状態で与えられるファウルは敗戦となる。

8.レフリーグリップ

8-1.試合では、まず競技者は30秒間「グリップアップ」する。グリップが時間内に決まらない場合はレフリーグリップとなり、それは以下の手順からなる。

8-2.競技者の手はレフリーによって完全に管理される。レフリーは人差し指を親指にかぶせる(クローズ)かかぶせない(オープン)か選手に確認する。

8-3.競技者は指の握り直し、バックプレッシャー、手首の曲げ、アーリースタートを行ってはならない。違反は全てファウルとなる。

9.エルボーファウル

9-1.競技者の肘が肘パッドとの接触を失った場合、ファウルが与えられる。ただし上腕三頭筋または前腕が肘パッドと接触している場合はこのかぎりではない。

9-2.上腕三頭筋または前腕が接触していても、肘が肘パッドから出ている場合はファウルとなる。

9-3.両者が同時にファウルを起こした場合、試合は止められ、ノーコールで再開されファウルは与えられない。

10.スリップアウト

レフリーは次の場合にスリップアウトによるインテンションナルファウルをコールする。

10-1.意図的に握りを離した場合。

10-2.相手の手の中に拳を作るように指を閉じてスリップした場合。

10-3.握りがブレークし指だけを握られてスリップした場合。

11.ストラップ

11-1.ストラップは両選手の事前合意およびファウルによらないスリップアウト時に使用される。

11-2.ストラップを巻く時は選手はレフリーの指示に従い、選手はストラップに触れることはできない。ストラップは自然な手首のラインの1インチ以下にはできない。レフリーは手前をバックル側にラップをする。

11-3.ストラップが取り付けられた後、競技者はグリップを取り合う。

11-4.競技中にストラップが意図的に抜け落ちた場合、ピンパッドまでの距離の2/3以上で外れた場合、ルージングポジションの選手が試合を失う。

2019.5.11初回記載