女性のお腹を引き締めくびれを作り、うっすらと腹筋を割る(縦線を入れる)ための腹筋女子むけダンベルトレーニング方法を解説します。
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■お腹筋トレで鍛える筋肉
腹筋群は腹部にある筋肉群で、表層から順に腹直筋・外腹斜筋・内腹斜筋・腹横筋の四層構造をしています。それぞれの主な作用は以下の通りです。
〇腹直筋:体幹の屈曲
〇外腹斜筋:体幹の回旋
〇内腹斜筋:体幹の回旋
〇腹横筋:腹圧の維持
▼さらに詳しい筋肉の名称・構造・作用
■腹筋を割るための負荷回数設定
美しく綺麗に身体を引き締めたり、出したい部分をボリュームアップしてボディーメイクをしていくのに重要なのが、トレーニングする部位と目的(スリムダウンorボリュームアップ)によって、筋トレの負荷と回数を正しく設定することです。
●目的別に最適な反復回数でターゲットにする筋繊維を鍛える
筋肉を構成している筋繊維には主に三種類があり、それは、筋繊維TYPE2b(速筋|FG筋)、筋繊維TYPE2a(速筋|FO筋)、筋繊維TYPE1(遅筋|SO筋)で、それぞれの特徴と鍛えるのに適切な反復回数は以下の通りです。
●筋繊維TYPE2b(速筋|FG筋)
収縮が速く(Fast)、グリコーゲン(Glycogen)を消費する速筋で、FG筋とも呼ばれます。30秒以内の瞬発的な動作で爆発的に収縮し、鍛えると強く筋肥大します。筋肥大バルクアップ筋トレのターゲットとなる筋繊維で、10回前後の反復回数で限界がくるような高負荷設定でトレーニングします。
パワー系スポーツ目的以外の多くの女性にとって、ムキムキにならないためにも刺激をしないほうがよい筋繊維です。
●筋繊維TYPE2a(速筋|FO筋)
収縮が比較的速く(Fast)、酸素(Oxygen)と脂肪酸を消費する速筋で、FO筋とも呼ばれます。60秒以内の持久要素のある瞬発的な動作で収縮し、鍛えるとある程度の筋肥大が起こります。細マッチョ筋トレや女性の部分ボリュームアップのターゲットとなる筋繊維で、15回前後の反復回数で限界がくる中負荷設定でトレーニングします。
胸回りのボリュームアップやヒップアップなど部分的にボリュームを上げてボディメイクする場合に鍛える筋繊維です。
●筋繊維TYPE1(遅筋|SO筋)
収縮が比較的遅く(Slow)、酸素(Oxygen)と脂肪酸を消費する遅筋で、SO筋とも呼ばれます。60秒以上の持久的な動作で持続的に収縮し、鍛えると筋密度が向上し引き締まります。引き締めダイエット筋トレのターゲットとなる筋繊維で、20回以上の反復回数で限界がくる低負荷設定でトレーニングします。
二の腕・背中・お腹・太ももなどを綺麗に引き締めてダイエットしていくのに鍛える筋繊維です。
【重要】お腹の筋トレは20回で
以上のことから、腹筋を割る筋トレの対象となる腹筋群をトレーニングしていく場合、ターゲットとする筋繊維は筋繊維TYPE1(遅筋|SO筋)になりますので、最適な負荷回数設定は「20回の反復で限界がくる設定」で行うことです。
■縦ラインが出る体脂肪率は?
腹筋トレーニングだけをいくら頑張っても、お腹の縦ラインはでません。縦ラインを出すためには適切な食事制限を行って体脂肪率を減らすことが大切です。
この縦ラインが出るための体脂肪率は、個人差はありますが20%前後とされています。
なお、女性の場合、体脂肪率18%をきると生理不順などの悪影響がでることもありますので、くれぐれも過度の食事制限・ダイエットは行わないように注意してください。
■腹筋トレーニングの頻度について
特に初心者の方がやってしまいがちな筋トレの間違いが、「早く結果を出したいから毎日トレーニングする」というものですが、筋繊維は一度鍛えると細かな裂傷が発生し、48~72時間の回復期間をおいて「元よりも強くなって回復」します。これを超回復と言い、適切な超回復を繰り返すことによって身体を変えていくのが筋トレの基本的な理論です。
ですので、早く結果を出したいからと焦ってしまい、毎日トレーニングを行うと筋肉が超回復する時間がなくなり、かえって逆効果になりますので、筋肉を鍛えるのは一箇所あたり週2回が適切です。
なお、腹筋群の筋繊維は超回復が早く、人によっては24~48時間で回復します。筋肉痛がなくなるのを一つの目安として、一日おきに行っても問題ありませんが、毎日行うのはおすすめできません。
■腹筋のダンベルトレーニング
●ダンベルクランチ
ダンベルクランチはお腹の上側を引き締められるダンベルトレーニングです。
ダンベルクランチは仰向けになり、ダンベルを胸の上で保持して構えます。
そこから、上半身を起こして息を吐きながらダンベルを上方へ上げていきますが、上半身を起こすことよりもダンベルを高く上げるイメージで行ったほうが、腹直筋に負荷が集中しやすくなります。
ダンベルを高く上げたら、息を吐ききり腹直筋を完全収縮させてください。この時に、顎をやや引くようにすると、さらに腹直筋が強く収縮して有効です。
腹直筋を完全収縮させたら、元に戻りますが、勢いで戻らずに筋力でコントロールしてゆっくりと戻りながら筋肉にエキセントリック収縮(伸張性収縮)をかけるようにしてください。
また、動作を折り返す時は、反動を使ったり、腰を反らせたりすると腰椎に強い負担がかかりますので、十分に気をつけて動作しましょう。
【正しいやり方と手順】
①仰向けになり、ダンベルを胸の上で構える
②息を吐きつつ上半身を起こしながらダンベルを高く上げる
③ダンベルを上げたら、息を吐ききり顎を引き、腹直筋を完全収縮させる
④ゆっくりと効かせながら元に戻り、反動を使わずに再び上半身を起こしていく
●ダンベルレッグレイズ
ダンベルレッグレイズは下腹の引き締めに有効なダンベルトレーニングです。
ダンベルレッグレイズは、仰向けになり、足にダンベルを挟んで構えます。そこから、息を吐きながらダンベルを上げていきます。ダンベルは必要以上に高く上げる必要はなく、角度にして45度程度で十分です。
足を上げたら、息を吐ききるとともに、顎を引いて腹直筋下部を完全収縮させます。そして、足を下ろしていきますが、足を床に着けると腹直筋へのテンションが抜けてしまうので、足は床に下ろさないようにしてください。
足を下ろしたら、そこから再び足を上げていきますが、この時に反動を使ったり、腰を反らせて反復動作を行うと腰椎につい負担がかかりますので、一旦静止してから勢いを使わずに足を再度上げていくようにしましょう。
【正しいやり方と手順】
①仰向けになり、足にダンベルを挟んで構える
②息を吐きながら足を45度まで上げていく
③足を上げたら、息を吐ききり顎を引いてから直筋下部を完全収縮させる
④足をゆっくりと下ろし、床に着く手前で静止する
⑤反動を使わずに再び足を上げていく
●ダンベルサイドベント
ダンベルサイドベントは横腹を引き締めくびれを作るのに有効なダンベルトレーニングです。
ダンベルサイドレイズは、胸を張り、背すじを伸ばし、ダンベルを両手に持って構えます。そこから、片側に大きく上半身を横に曲げていきますが、この時に片方の腹斜筋は最大伸展させ、反対側の腹斜筋を最大収縮させるように、大きな動作で行ってください。
なお、動作を折り返す位置で反動を使うと、腰椎に負担がかかりますので、身体を曲げきった位置で一旦静止し、勢いを使わずに反復動作を行いましょう。
【正しいやり方と手順】
①胸を張り、背すじを伸ばして構える
②大きな動作で横に身体を曲げ、一方の腹斜筋を最大伸展、もう一方を最大収縮させる
③反対側に身体を曲げる前に、一旦静止し、反動を使わずに反復動作を行う
●ダンベルトゥタッチクランチ
ダンベルトゥタッチクランチはお腹全体を高負荷で引き締められるダンベルトレーニングです。
ダンベルトゥタッチレイズは、仰向けになり、片側の手でダンベルを上げて構えます。そこから、息を吐きながらダンベルと対角線のつま先をダンベルに向けて動かします。
ダンベルとつま先が触れたら、息を吐ききり顎を引いて腹筋群を完全収縮させます。
本種目は、つい息を止めて動作を行いがちですが、呼吸を意識して、腹筋群の収縮に合わせて息を吐くことが大切なポイントです。
【正しいやり方と手順】
①仰向けになり、片手でダンベルを上げて構える
②息を吐きながらダンベルと対角線のつま先を近づける
③ダンベルとつま先が触れたら、息を吐ききり顎を引いて腹筋群を完全収縮させる
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●ダンベルセット
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※当サイトの表現するバルクアップとは筋肥大、バストアップとは胸の土台となる大胸筋のバルクアップ、ダイエットとは健康的な体脂肪率の減少、引き締めとは食事管理と合わせた総合的なダイエットを指します。
【執筆者情報】上岡岳|日本アームレスリング連盟常任理事|元日本代表|国際レフリー|ジムトレーナー|生物学学芸員