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【エクササイズゴムバンドトレーニング】全身を部位別にダイエットする使い方とおすすめセットをご紹介

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エクササイズゴムバンドはトレーニングバンドやレジスタンスバンドとも呼ばれるダイエットむきトレーニング用品で、エクササイズバンdとほぼ同様の方法での使い方が可能です。胸筋・背筋・腹筋・二の腕・太もも・内ももなどの身体の部位別にトレーニング方法を解説するとともに、おすすめのエクササイズゴムバンドをご紹介します。

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※本記事は提供元サイト(BUKIYA-MOBILE/武器屋.net)より転載・出力しています。著作権・コンテンツ権・引用および免責事項についてはこちらをご参照ください。


※本記事は世界チャンピオン金井選手山田選手も所属し、ワールドゲームズや国体にも参加実績のある公式競技団体「JAWA」の情報記事として公開されています。

※当サイトでは、科学的に正しい記載を行うことを第一に考えており、「厚生労働省|eヘルスネット」および公共性の高い情報サイトである「Wikipedia」からエビデンスを担保しています。主なエビデンスに関してはこちらのページでご確認ください。

記事制作©FutamiTC/MazurenkoJapan


■エクササイズゴムバンドの使い方

●エクササイズバンドとはゴム製のお手軽トレーニング器具

こちらの動画は、エクササイズバンドの国内トップブランドであるアクティブウィナー社(AcivWinner)の公式動画です。この動画にもあるように、エクササイズバンドとはゴム製のトレーニング器具で、いつでもどこでも簡単にダイエットトレーニングに取り組めるのが特徴です。

一般的には、強度の違う複数のエクササイズバンドがセットになっており、全身の部位別や筋力別に使い分けて使用できるようになっています。

形状としては、ループ状になっているので、脚に巻いたり、足に引っ掛けて手で引っ張ったりとさまざまな使い方ができ、ほぼ全身をくまなく鍛えて美しくシェイプアップすることができます。

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■エクササイズバンドのダイエット理論

●ムキムキにならないトレーニングの負荷回数設定

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エクササイズバンドでのトレーニングは、いわゆる「筋トレ」の一種なので、「ムキムキになってしまうのでは?」と不安に思う女性の方も少なくありませんが、大丈夫です。

筋肉を構成する筋繊維は大きく「速筋」と「遅筋」に分けられ、それぞれを鍛えると、「速筋」は筋肥大し「遅筋」は筋密度が上がります。ダイエット目的のトレーニングでは「速筋」を刺激せずに、「遅筋」をターゲットにした負荷回数設定でトレーニングを行うことにより、「筋肥大せずに筋密度だけを向上させる」ようにします。

具体的には、「速筋」が刺激される10回前後で限界がくる負荷回数設定を避け、「遅筋」が刺激される20回以上で限界がくる負荷回数設定でトレーニングを行います。

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冒頭でご紹介したような強度の違うエクササイズバンドがワンセットになったものなら、自分の筋力やトレーニングする筋肉の部位に合わせて負荷を調整できるのでたいへん便利です。

●筋トレで筋密度が上がるとダイエットに有効な理由

ダイエットと言えば、ランニングやウォーキングなどの有酸素運動が思い浮かぶ方も少なくないでしょうが、実際ははるかに筋トレ(無酸素運動)でのダイエットがはるかに効率的です。これには、主に以下のような三つの理由があります。

①筋トレ(無酸素運動)は、筋肉細胞内に貯えられているグリコーゲン(糖質)を直接エネルギー源にするので、呼吸で取り込んだ酸素をエネルギー源にする有酸素運動よりも、単位時間当たりの消費カロリーが大きい。

②筋トレをすると筋肉痛になり、その回復までの数日間は新陳代謝をして筋細胞を入れ替える生体反応が起こるので、運動をしていない間も常に代謝カロリーを消費し続ける(睡眠中も)。

③筋密度が上がると、「太りにくく痩せやすい」基礎代謝の高い体質になるため、ダイエットにつきもののリバウンドを起こしにくい。

●ダイエットの意味

・厚生労働省による記載

本来、英語の「diet」は日常的な食事・食べ物を意味します。日本では食事の量や種類を制限する食事療法のほかに、エクササイズや運動をして減量し、痩せた体型を目的とする「痩身」と同義に使われています。

一般的なダイエットは、身体活動などで消費するエネルギーよりも、食事で摂取するエネルギーを少なくすることで体重を減らします。一日の基礎代謝量は、成人男性約1,500キロカロリー、成人女性で約1,150キロカロリーです。

規則正しい生活を送り、食事ではエネルギー量(カロリー)を計算して、決して無理な状態とならないように調整しつつ、ウォーキングやランニングなど適度な運動を長く続けることが、ダイエットを成功させる秘訣です。

なお、ダイエットの最終的な成否は、減量後の体重維持ができているか否かで判断することが求められます。

引用:eヘルスネット「ダイエット」

●健康的なダイエット

・厚生労働省による記載

食生活や生活習慣が多様化した現在では、過食や運動不足による「肥満」や「メタボリックシンドローム」がある一方で、不健康なダイエットなどによる「やせ」も社会問題となっています。楽しく健康でいきいきと過ごすためには、適切な体重の認識と体重管理が大切です。

引用:eヘルスネット「健康的なダイエット」

多くの若い女性が持つ「やせ願望」やダイエット指向。実はその多くの者がやせる必要がないのに、偏った食生活を送ったり極端なダイエットを繰り返しています。若い女性の「やせ」は多くの健康問題のリスクを高め、さらに若い女性や妊婦の低栄養問題は「次世代の子ども」の生活習慣病のリスクを高めると危惧されています。

引用:eヘルスネット「若い女性の「やせ」や無理なダイエットが引き起こす栄養問題」

・Wikipediaによる記載

「ヒトや動物が普段から習慣的に食べているもの」「身体を細くしたい、体重を減らしたい、とする理由や、医学上の理由から、食事の内容を制限する」こと。

一般には「痩せるための食事制限」という意味で使われやすいが、単純に体重を減らすだけではなく、健康に支障をきたさない分まで体重を増やすことも「ダイエット」と呼ぶ。

引用:Wikipedia「ダイエット」

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■全身の筋肉の構造と作用

●上半身の押す筋肉・上半身の引く筋肉・体幹の筋肉・下半身の筋肉

まずは、トレーニングを始める前に、全身の筋肉の構造と作用を覚えましょう。トレーニングの対象になる部位の作用を知って鍛えるのと知らずに鍛えるのでは、結果に大きな差が出ます。女性のダイエットトレーニングに焦点を当てて、全身の筋肉を下記のような四つのグループに分けました。

●上半身の押す筋肉(大胸筋・三角筋・上腕三頭筋)

○大胸筋:胸の筋肉で、胸回りのボリュームアップトレーニングの対象になります。

○三角筋:肩の筋肉で、肩こり防止トレーニングの対象になります。

○上腕三頭筋:二の腕後側の筋肉で、引き締めトレーニングの対象になります。

●上半身の引く筋肉(僧帽筋・広背筋・上腕二頭筋)

○僧帽筋:首の後ろの筋肉で、美姿勢トレーニングの対象になります。

○広背筋:背中の筋肉で、引き締めトレーニングの対象になります。

○上腕二頭筋:二の腕前側の筋肉で、引き締めトレーニングの対象になります。

●体幹の筋肉(腹筋群・長背筋群・腸腰筋群)

○腹筋群:体幹前面の筋肉で、くびれトレーニングの対象になります。

○長背筋群:体幹後面の筋肉で、美姿勢トレーニングの対象になります。

○腸腰筋群:股関節の筋肉で、美姿勢トレーニングの対象になります。

●下半身の筋肉(大腿四頭筋・ハムストリングス・臀筋群・内転筋群・下腿三頭筋)

○大腿四頭筋:太もも前面の筋肉で、引き締めトレーニングの対象になります。

○ハムストリングス:太もも後面の筋肉で、ヒップアップトレーニングの対象になります。

○臀筋群:お尻の筋肉で、ヒップアップトレーニングの対象になります。

○内転筋群:内ももの筋肉で美脚トレーニングの対象になります。

○下腿三頭筋:ふくらはぎの筋肉で、引き締めトレーニングの対象になります。

▼さらに詳しい筋肉の名称・構造・作用

女性が鍛えるべき筋肉部位とトレーニングで得られるメリット

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■胸筋のトレーニング方法

●エクササイズバンドチェストプレス

大胸筋のエクササイズバンドトレーニングの基本となるのが、こちらのようなチェストプレスです。短めのバンドならば、首にかけて行ってください。胸回りのボリュームアップのためにはやや斜め上方に腕を押し出すとさらに有効です。

【正しいやり方と手順】

①胸を張り、肩甲骨を寄せて構える

②肩甲骨を寄せたまま腕を押し出す

③腕を押し出したら、軽く腕を閉じる動作を行うとともに顎を引いて大胸筋を完全収縮させる

●エクササイズバンドチェストフライ

大胸筋の内側に負荷がかかり、バストを寄せる効果が高いのがこちらの動画のようなチェストフライです。腕を閉じてから、やや前方に押し出すようにするとさらに効果が高まります。

【正しいやり方と手順】

①エクササイズバンドをグリップして構える

②肩甲骨を寄せて腕を閉じていく

③腕を閉じたら、さらに手を前方に突き出すとともに顎を引いて大胸筋内側を完全収縮させる

④ゆっくりとエキセントリック収縮をかけながら元に戻る

■背筋のトレーニング方法

●エクササイズバンドローイング

背筋全体に効果が高く、背中の引き締めトレーニングに最適なのが、こちらのようなエクササイズバンドローイングです。胸を張り、肩甲骨をしっかりと寄せるように動作してください。

【正しいやり方と手順】

①床に座り、手にエクササイズバンドをグリップして構える

②上半身を倒しすぎず、肩甲骨を寄せながら腕を引き寄せていく

③腕を引き寄せたら、顎を上げ肩甲骨を寄せきり背筋群を完全収縮させる

④ゆっくりと効かせながら元に戻る

●エクササイズバンドベントロー

背筋群だけでなく、体幹のインナーマッスルである長背筋群にも効果の高いトレーニング方法が、エクササイズバンドベントローです。胸を張り、お尻を突き出し、やや斜め上方を見ることで正しいフォームになります。

■腹筋のトレーニング方法

●エクササイズバンドクランチ

腹筋群のなかでも上部に有効なトレーニング方法がエクササイズバンドクランチ(Vクランチ)です。体幹を曲げる時に息を吐くようにすると効率的に腹筋群が収縮します。

●エクササイズバンドサイドベンド

腹筋群のなかでも側部に有効でくびれトレーニングに最適なのが、こちらのようなエクササイズバンドサイドベンドです。大きな動作で横腹を十分に屈伸させることがポイントです。

【正しいやり方と手順】

①エクササイズバンドを片手でグリップして構える

②上半身を大きく横に曲げていく

③最大限に上半身を曲げたら、そこから反動を使わないように気をつけて元に戻る

■二の腕のトレーニング方法

●エクササイズバンドトライセプスエクステンション

二の腕のなかでも後面に有効なトレーニング方法がエクササイズバンドトライセプスエクステンションです。肘をしっかりと固定し、腕の屈伸だけで動作をするのがポイントです。

【正しいやり方と手順】

①頭の上でエクササイズバンドをグリップして構える

②頭の後ろに手を下ろす

③肘を固定して、肘から先だけでエクササイズバンドを引き上げる

●エクササイズバンドカール

二の腕のなかでも前面の引き締めに有効なのがエクササイズバンドカールです。短めのバンドの場合は、座って片腕ずつ行うとよいでしょう。

【正しいやり方と手順】

①エクササイズバンドを足で踏み、手で両端をグリップして構える

②肘の位置を固定し、肩を動かさず、上半身を反らせずに肘を曲げていく

③肘を曲げた位置で、手の平が外を向く方法に手首を回外回旋させて上腕二頭筋を完全収縮させる

④ゆっくりと効かせながら元に戻る

■太もものトレーニング方法

●エクササイズバンドレッグプレス

太もも前面の大腿四頭筋を中心とした太もも引き締めトレーニングの定番種目が、こちらのようなエクササイズバンドレッグプレスです。

【正しいやり方と手順】

①仰向けになり、足にエクササイズバンドをかけて構える

②やや斜め上方に脚を押し出す

③ゆっくりと効かせながら元に戻る

●エクササイズバンドレッグカール

太もも後面から臀部にかけて負荷がかかり、ヒップアップトレーニングに最適なのが、こちらの動画ようなエクササイズバンドレッグカールです。短めのバンドの場合は、動かさないほうの足にバンドをかけて行ってください。

【正しいやり方と手順】

①うつ伏せになり、足にエクササイズバンドをセットして構える

②上半身を反らさないように注意し、膝から先を曲げていく

③膝を90度まで曲げたら、つま先を伸ばしてハムストリングスを完全収縮させる

④ゆっくりとエキセントリック収縮をかけながら元に戻る

■内もものトレーニング方法

●エクササイズバンドアダクション

内ももの筋肉である内転筋群は、文字通り脚を内転(横に閉じる)させる作用があります。その動きをトレーニングで鍛えることにより内ももを引き締める効果が高いのが、エクササイズバンドアダクションです。閉じる方向にトレーニングするのはもちろんですが、拮抗する開く動きも同時に鍛えることで、さらに効果が高まります。

■ふくらはぎのトレーニング方法

●エクササイズバンドカーフレイズ

ふくらはぎの引き締めトレーニングとして最適なのが、エクササイズバンドカーフレイズです。しっかりとつま先を伸ばして下腿三頭筋を完全収縮させるのがポイントです。なお、短めのバンドの場合は、動画の後半のように座って行うバリエーションがおすすめです。

■具体的なトレーニングプログラム

●サーキットトレーニングで週に2~3会の頻度で行う

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エクササイズバンドを使ったダイエットトレーニングを行うプログラムとして最適なのが、短いインターバルで全身を一種目ずつローテーションしながらトレーニングしていく「サーキットトレーニング」と呼ばれる方法です。これにより、有酸素運動の効果も得ることができます。

サーキットトレーニングを組むときのポイントは、同じ動作をするグループの筋肉を、連続してトレーニングしないようにすることです。具体的には、上半身の押す筋肉グループである「大胸筋」→「上腕三頭筋」といった連続は避けるのがベストです。また、大きな筋肉を使う種目から、小さな筋肉を使う種目の順番で組むのも大切になります。

下記に、今回ご紹介したエクササイズバンドトレーニングで具体的なサーキットトレーニングプログラムを組みましたので、ご参照ください。なお、セット間のインターバルは30~60秒がおすすめです。

①エクササイズバンドレッグプレス

②エクササイズバンドチェストプレス

③エクササイズバンドローイング

④エクササイズバンドクランチ

⑤エクササイズバンドレッグカール

⑥エクササイズバンドチェストフライ

⑦エクササイズバンドベントロー

⑧エクササイズバンドサイドベンド

⑨エクササイズバンドアダクション

⑩エクササイズバンドカール

⑪エクササイズバンドトライセプスエクステンション

⑫エクササイズバンドカーフレイズ

■本種目におすすめの筋トレグッズ

●トレーニングチューブ

トレーニングチューブは単品で買い揃えると割高になるので、こちらのような複数の強度のものがセットになったタイプがおすすめです。

▼詳しく見る

当ジムで使用しているトレーニングチューブのご紹介

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※当サイトの表現するバルクアップとは筋肥大、バストアップとは胸の土台となる大胸筋のバルクアップ、ダイエットとは健康的な体脂肪率の減少、引き締めとは食事管理と合わせた総合的なダイエットを指します。

【執筆者情報】上岡岳|日本アームレスリング連盟常任理事|元日本代表|国際レフリー|ジムトレーナー|生物学学芸員