
自宅にある椅子や机を使って全身の筋肉を部位別に鍛える自重トレーニング方法をご紹介します。
工夫と発想次第で意外なほど筋トレのやり方はあるものです。
●ウエイトトレーニングとは
・厚生労働省による記載
スクワットや腕立て伏せ・ダンベル体操などの標的とする筋肉に抵抗(レジスタンス)をかける動作を繰り返し行う運動をレジスタンス運動と言います。10-15回程度の回数を反復し、それを1-3セット無理のない範囲で行うことが勧められます。
レジスタンス運動にはダンベルやマシンなどの器具を用いて行う方法と、スクワットや腕立て伏せのように自体重を利用して行う方法があります。自体重を用いて行う方法は手軽に行えることから、筋力向上の指導プログラムに広く活用することができます。しかし負荷の大きさを調節しにくいという欠点もあります。例えばスクワットならしゃがみ込む深さを調節する、机などに手をついて行う、何かを持って行うなどの工夫で負荷の調節をすると良いでしょう。
筋肉には疲労からの回復の時間が必要です。レジスタンス運動は標的の筋肉に負荷を集中する運動ですから、その筋肉に十分な回復期間としてトレーニング間隔をあける必要があります。毎日行うのではなく、2-3日に一回程度、週あたり2-3回行うくらいの運動頻度が推奨されます。無理のない範囲で「継続的」に行うようにしてください。
※本記事は提供元サイト(BUKIYA-MOBILE/武器屋.net)より転載・出力しています。著作権・コンテンツ権・引用および免責事項についてはこちらをご参照ください。

※本記事は世界チャンピオン金井選手・山田選手も所属し、ワールドゲームズや国体にも参加実績のある公式競技団体「JAWA」の情報記事として公開されています。
※当サイトでは、科学的に正しい記載を行うことを第一に考えており、「厚生労働省|eヘルスネット」および公共性の高い情報サイトである「Wikipedia」からエビデンスを担保しています。主なエビデンスに関してはこちらのページでご確認ください。
■全身の筋肉を知る

まずは鍛える対象となる全身の主な筋肉とその作用を簡単に把握しましょう。
全身の筋肉はその働きの連動性から以下のようにグループ分けできます。
○上半身の押す筋肉グループ
・大胸筋:腕を前に押し出し閉じる
・三角筋:腕を前・横・後ろに上げる
・上腕三頭筋:肘を伸ばす
○上半身の引く筋肉グループ
・僧帽筋:肩甲骨を引き寄せる
・広背筋:腕を後ろに引き寄せる
・上腕二頭筋:肘を曲げる
○体幹の筋肉グループ
・腹筋群:体幹を曲げる
・長背筋群:体幹を伸ばす
・腸腰筋群:脚を前に上げる
・臀筋群:脚を後ろに上げる
○下半身の筋肉グループ
・大腿四頭筋:膝を伸ばす
・ハムストリングス:膝を曲げる
・下腿三頭筋:足首を伸ばす
さらに詳しい全身の筋肉名称と構造・作用については下記のデジタル図鑑をご参照ください。
▼さらに詳しい筋肉の名称・構造・作用
【筋肉部位名称スマホ完全図鑑】胸・背中・腕・腹・下半身・インナーマッスルの名前と鍛え方
■上半身の押す筋肉の筋トレ
●大胸筋鍛え方①:椅子を使った腕立て伏せ
こちらが椅子を使ったデクラインプッシュアップ=斜め腕立て伏せです。椅子と椅子の間に身体を下ろすことで、通常の腕立て伏せよりも可動域が広くなり効果も倍増します。
大胸筋のなかでも上部に有効です。
こちらが椅子を使った足上げ腕立て伏せです。上半身にかかる負荷が増すので通常の腕立て伏せよりも高強度で大胸筋を鍛えることが可能です。
椅子を使った腕立て伏せのなかでも最も強度の高いやり方が、こちらのような椅子を3つ使った腕立て伏せです。
●大胸筋の鍛え方②:椅子を使ったディップス
大胸筋下部に高い負荷をかけることができるのが、こちらのような椅子を2つ使ったディップスです。
●三角筋の鍛え方:椅子を使ったパイクプッシュアップ
椅子を使うと、三角筋を鍛える自重トレーニングであるパイクプッシュアップの負荷を強めることができます。
●上腕三頭筋の鍛え方:椅子を使ったリバース腕立て伏せ
上腕三頭筋を鍛えるのに最適なリバース腕立て伏せ=トライセップスプッシュアップは、この動画のように椅子を2つ使うことで行うことが可能です。
■上半身の引く筋肉の筋トレ
●背筋の鍛え方:机を使った順手斜め懸垂
机を使って広背筋や僧帽筋などの背筋群を鍛えることができるのが、こちらのような順手斜め懸垂=インバーテッドローです。
●上腕二頭筋の鍛え方:机を使った逆手斜め懸垂
また、グリップを逆手にしてインバーテッドローを行えば上腕二頭筋を鍛えることができます。上腕二頭筋に負荷を集中させるためには、やや背中を丸めて背筋群を使わないようにするのがポイントです。
■体幹の筋肉の筋トレ
●腹筋群の鍛え方:椅子を使ったクランチ
椅子を使って行うチェアークランチは、体力に自信のない方でも簡単に腹筋群を鍛えることができます。
動画のようにひねり動作を加えれば、腹直筋だけでなく腹斜筋も鍛えることが可能です。
●腸腰筋群の鍛え方:椅子を使ったレッグレイズ
椅子を2つ使ったレッグレイズでは腹直筋、なかでも腹直筋下部を集中的に鍛えることができます。
●長背筋群・臀筋群の鍛え方:椅子を使ったヒップリフト
椅子を使ってヒップリフトを行うと長背筋群と臀筋群を同時に鍛えることができます。
負荷が足りなければ、動画後半のようにウエイトをお腹にのせて強度を上げることも可能です。
■下半身の筋肉の筋トレ
●大腿四頭筋の鍛え方:椅子を使ったスクワット
スクワットに椅子を使うことで、難しい動作ポイントを意識しなくても自然と正しいフォームをとることができます。
また、立ち上がり時の負荷を軽減することもできるので、初心者や女性にもおすすめです。
●ハムストリングスの鍛え方:椅子を使ったブルガリアンスクワット
片足を椅子に乗せて行うブルガリアンスクワットは、かなりの高強度で下半身を鍛えられるやり方です。
椅子に置いた方の足を主体に動作を行うことで、ハムストリングスに負荷を集中させることができます。
※当サイトの表現するバルクアップとは筋肥大、バストアップとは胸の土台となる大胸筋のバルクアップ、ダイエットとは健康的な体脂肪率の減少、引き締めとは食事管理と合わせた総合的なダイエットを指します。
【執筆者情報】上岡岳|日本アームレスリング連盟常任理事|元日本代表|国際レフリー|ジムトレーナー|生物学学芸員