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【筋肉の3種類と正しい付け方】筋トレ目的別に適切な負荷回数設定

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筋肉(筋繊維)の3種類の特徴を解説するとともに、筋トレ目的別(筋肥大バルクアップ・引き締めダイエット)に適切な負荷回数設定および筋肉の付け方のポイントをご紹介します。

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※本記事は世界チャンピオン金井選手山田選手も所属し、ワールドゲームズや国体にも参加実績のある公式競技団体「JAWA」の情報記事として公開されています。

※当サイトでは、科学的に正しい記載を行うことを第一に考えており、「厚生労働省|eヘルスネット」および公共性の高い情報サイトである「Wikipedia」からエビデンスを担保しています。主なエビデンスに関してはこちらのページでご確認ください。

■筋肉の3種類と筋トレ目的に合わせた重量設定

筋トレを始めるにあたって、まず知っておきたいのがトレーニング目的別の重量設定の方法で、そのためには筋肉を構成する3種類の筋繊維の特徴を理解しなくてはいけません。それは、以下の通りです。

●ターゲットにする筋繊維に最適な反復回数

筋肉を構成している筋繊維には主に三種類があり、それは、筋繊維TYPE2b(速筋|FG筋)、筋繊維TYPE2a(速筋|FO筋)、筋繊維TYPE1(遅筋|SO筋)で、それぞれの特徴と鍛えるのに適切な反復回数は以下の通りです。

●筋繊維TYPE2b(速筋|FG筋)

収縮が速く(Fast)、グリコーゲン(Glycogen)を消費する速筋で、FG筋とも呼ばれます。30秒以内の瞬発的な動作で爆発的に収縮し、鍛えると強く筋肥大します。筋肥大バルクアップ筋トレのターゲットとなる筋繊維で、10回前後の反復回数で限界がくるような高負荷設定でトレーニングします。

●筋繊維TYPE2a(速筋|FO筋)

収縮が比較的速く(Fast)、グリコーゲン(Oxygen)を消費する速筋で、FO筋とも呼ばれます。60秒以内の持久要素のある瞬発的な動作で収縮し、鍛えるとある程度の筋肥大が起こります。細マッチョ筋トレや女性の部分ボリュームアップのターゲットとなる筋繊維で、15回前後の反復回数で限界がくる中負荷設定でトレーニングします。

●筋繊維TYPE1(遅筋|SO筋)

収縮が比較的遅く(Slow)、グリコーゲン(Oxygen)を消費する遅筋で、SO筋とも呼ばれます。60秒以上の持久的な動作で持続的に収縮し、鍛えると筋密度が向上し引き締まります。引き締めダイエット筋トレのターゲットとなる筋繊維で、20回以上の反復回数で限界がくる低負荷設定でトレーニングします。

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■太く逞しい筋肉の付け方

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筋肉のなかでも、筋肥大して太く逞しくなるための筋肉の鍛え方・付け方について解説します。そのためには、どの種類の筋肉を鍛えるかが重要なポイントです。

●速筋のなかでもFG(グリコーゲン消費速筋)を鍛える

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筋肉を太く逞しく筋肥大させるためには、速筋=瞬発筋のなかでもFG筋=FastGlycogen(速い・グリコーゲン)と呼ばれるグリコーゲン消費型の速筋を鍛える必要があります。この筋肉は、投擲種目や重量挙げなど、一瞬で最高強度の筋力を出す役割を担っている筋肉の種類で、通称「白筋」とも言われています。

もう少し筋繊維の種類について解説すると、速筋繊維(白筋:type2)には、二種類があり、一つはやや持久的な収縮もこなせる速筋繊維type2a=(FastOxdatine)=FO筋(瞬発筋TYPE2a)で、酸素とグリコーゲンの両方をエネルギー源として筋収縮を行います(FOG筋とも呼ばれます)。具体的には、400m走や800m走で使用頻度の高い筋繊維で、収縮持続時間としては30秒~60秒程度です。筋トレで鍛えるとFG筋ほどではありませんが筋肥大を起します。

もう一つが、速筋繊維type2b=(FastGrycolytic)=FG筋(瞬発筋TYPE2b)で、筋細胞中のグリコーゲンのみを筋収縮のエネルギー源として使用します。具体的には100m走や200m走に使用される筋繊維で、収縮持続時間は10~20秒程度と短い反面、圧倒的に強い筋収縮能力を発揮します。筋トレで鍛えると極めて強く筋肥大を起します。

●FG筋の具体的な鍛え方

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FG筋・短瞬発速筋・白筋の鍛え方などさまざまな呼び方をされる、筋肥大する筋肉を鍛える方法は、筋力トレーニングの反復回数・重量設定によります。

具体的には、4~6回の反復動作で筋肉が限界になるような「高重量・高負荷」の重量設定でトレーニングをすればよいのです。

●ピラミッド法で安全に鍛える

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4~6回の反復回数で限界がくるような高重量・高負荷でのトレーニングは、いきなり行うとリスクが高く、最悪の場合怪我をしてしまうおそれがあります。これを避けるために、ピラミッド法と呼ばれるアップを含めたセットメニューを組むのが一般的です。その、具体例は下記の通りです。

●ピラミッド法の一例

○最大筋力の75%重量で10回×1セット(アップ)

○最大筋力の80%重量で8回×1セット(アップ)

○最大筋力の85%重量で6回×2セット(セット)

○最大筋力の90%重量で4回×1セット(セット)

■しなやかな細い筋肉の付け方

いわゆる細マッチョと呼ばれるようなしなやかに引き締まった筋肉質の身体になるために鍛えるべき筋肉の種類と筋トレの負荷回数設定を解説します。

●ターゲットにするのはFO筋

細く引き締まり、ある程度は筋肉が発達した身体つきを目指す場合に鍛えるべき筋肉は、速筋(瞬発筋)のなかでもFO筋(FastOxygen:速い酸素)に分類される筋肉です。

この筋肉は酸素をエネルギー源に30秒から数分のやや長めの瞬発的な動作に使われる筋肉で、スポーツ競技で言えば400~800m走や競泳がこれにあたります。

なお、このタイプの筋肉はその色合いから「ピンク」と俗称されることもあります。

●FO筋の具体的な鍛え方

FO筋・瞬発筋TYPE2aと呼ばれるこのタイプの筋肉を効率的に鍛えるためには、比較的高反復、具体的には15レップ前後で限界がくる負荷回数設定で筋トレを行います。

重量設定の目安としては、最大筋力の60%前後が適切でしょう。

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■美しい綺麗な筋肉の付け方

女性的で美しい筋肉を鍛え、健康的にダイエットするためにターゲットとする筋肉の種類とその鍛え方をまとめました。

●美しく痩せるためににはSO筋を鍛える

筋肥大させずに筋密度を高め、基礎代謝を向上させることで「太りにくく痩せやすい」ダイエット体質になるとされています。

このためには、鍛えても筋肥大せず筋密度が高くなるだけの筋肉=SO筋をターゲットにして筋トレをする必要があります。

SO筋とはSlowOxygen(遅筋・酸素)の略で、酸素をエネルギー源にする持久筋・遅筋のことです。スポーツ競技で言えば、長距離走の選手をイメージしてもらうとよいでしょう。

●SO筋の具体的な鍛え方

持久筋・遅筋を鍛えるには、筋トレの負荷・重量設定を20~30回の反復動作で限界がくるような、かなり軽めの設定にする必要があります。

軽いからと言って素早い動きで筋トレ動作を行うと、筋肥大する速筋がしげきされますので、あくまでゆっくりとコントロールした動きでセットをこなしてください。

●筋トレに有酸素運動の効果を加える

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筋トレは基本的に無酸素運動ですが、そのトレーニング中の呼吸を腹式呼吸で行うことにより、有酸素運動の効果を加えていくことも可能です。

腹式呼吸を行うと、胸式呼吸よりも換気率が上がり、有酸素運動としての効果が向上します。

筋トレの呼吸法は、筋肉が収縮する(力を入れる)時に息を吐き、筋肉が弛緩する時に息を吸うのが基本になりますが、この呼吸を腹式呼吸にするためにはどうすればよいのでしょう?

実は、答えは簡単です。「鼻から息を吸い、口から息を吐く」だけで、意識しなくても腹式呼吸になります。

ためしに、口呼吸と鼻呼吸をやってみて比べてみてください。口で息を吸うと、胸を使った浅く早い「胸式呼吸」になり、鼻で息を吸うと、腹を使った深くゆっくりとした「腹式呼吸」になるはずです。

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■筋力トレーニング基礎知識

●筋トレの適切な頻度

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筋トレを毎日するのは逆効果なのでしょうか?

実は、その答は一つではなく、筋トレの目的やメニューの組み方でさまざまです。下記の記事ではトレーニング目的(バルクアップorダイエット)での差異について解説するとともに、具体的で最適な部位分割メニューを例示しています。

▼詳細記事

【筋トレは週何回がベスト?】筋肥大とダイエット別に最適な頻度を解説

●筋トレの正しい順番

筋トレは高負荷複合関節運動(コンパウンド種目)から行い、低負荷単関節運動(アイソレーション種目)で仕上げるのが正しい順番です。

▼詳細記事

【筋トレメニューの順番】高重量複合関節コンパウンド種目から低重量単関節アイソレーション種目が正しい

●筋トレの正しい呼吸方法

筋肉と呼吸の関係は、息を吐く時(または止めている時)に筋肉が収縮し、息を吸う時に筋肉が弛緩するという関係性です。

ですので、基本的には筋トレでは、力を入れながら息を吐き、バーベルやダンベルなどを戻しながら息を吸うというのが基本になります。

ただし、筋トレの目的がダイエットや健康維持なのか、筋力向上や筋肥大なのかで最適な呼吸方法は変わってきます。

▼詳細記事

【筋トレの呼吸方法】筋肥大やダイエットから競技までケースごとに詳しく解説

●筋トレの回数設定

筋肉を構成している筋繊維には主に三種類があり、それは、筋繊維TYPE2b(速筋|FG筋)、筋繊維TYPE2a(速筋|FO筋)、筋繊維TYPE1(遅筋|SO筋)で、それぞれの特徴と鍛えるのに適切な反復回数は下記の記事で詳しく解説しています。

▼詳細記事

【筋トレの回数(レップ数)設定】筋肥大やダイエットなど目的別の1セットレップ数の目安を解説

■筋トレ効果を高めるメソッド

筋トレ効果を高め、発達停滞期を突破するために有効なメソッドには、フォースドレップ法・チーティング法・レストポーズ法・ドロップセット法・スーパーセット法・コンパウンドセット法・ショックメソッド法などがあります。

▼詳細記事

筋トレ効果を高める最強メソッド集|停滞期を3ヶ月で突破し成果を出す方法

■筋トレと食事について

●食事もトレーニングの一環


筋力トレーニングを行ったら、それで終わるのではなくしっかりと目的に合わせた適切な食事を摂ることが重要です。筋トレの成果は「トレーニング半分、食事半分」とも言われるほどです。

食事の三大栄養素にはタンパク質(protein)・炭水化物(carbohydrate)・脂質(fat)の三種類があり、それぞれの頭文字をとってPCFと呼ばれています。

そして、この三大栄養素の比率をPCFバランスと言い、筋肥大バルクアップ・減量ダイエットそれぞれに最適な比率は違ってきます。

なお、三大栄養素の主な働きは以下の通りです。

●タンパク質(protein)の働き

タンパク質は、アミノ酸と呼ばれる窒素(N原子)とC(炭素原子)・H(水素原子)・O(酸素原子)を含んだ有機物が鎖状に結合した食品で、人間の筋肉を形成する材料となります。タンパク質は摂取後、アミノ酸に分解され、人間の筋肉のアミノ酸比率に再合成されます。

●炭水化物(carbohydrate)の働き

炭水化物はC(炭素原子)・H(水素原子)・O(酸素原子)から構成されるブドウ糖(C6H12O6)がいくつも結合して構成される物質で、活動や新陳代謝のエネルギーとして素早く利用されます。また、筋肉細胞中にグリーコーゲンとして貯留され、筋トレ時のエネルギーにもなります。

●脂質(fat)の働き

脂質はC(炭素原子)・H(水素原子)・O(酸素原子)から構成される物質で、活動や新陳代謝のエネルギー源に変換できるように体脂肪として貯えられます。タンパク質と炭水化物が1gあたり4kcalの熱量を持つのに対し、倍以上の9kcalを持ち、グラムあたりの熱効率が高いのが特徴です。


アミノ酸スコアとは食品タンパク質において、人体で生合成できず食品から摂取するしかない「必須アミノ酸」の含有比率を評価する数値で、数値が高いほどその食品のタンパク質が筋肉合成に有効に使われます。

なお、必須アミノ酸とはトリプトファン・リジン・メチオニン・フェニルアラニン・トレオニン・バリン・ロイシン・イソロイシンの8種です。

GI値(グリセミック指数)とは、血糖値の上昇度合いを表す数値で、もっとも血糖値上昇の速いブドウ糖を基準(100)として、その相対値で表します。

一般的にGI値70以上を「高GI食品」、69~56を「中GI食品」、55以下を「低GI食品」と呼びます。その具体例は以下の通りです。

〇高GI食品
ジャガイモ・白米・白パン・麺類・コーンフレークなど

〇中GI食品
全粒粉食品(全粒粉パン)・サツマイモなど

〇低GI食品
全粒穀物(玄米)・豆類・果物・ナッツなど

筋肥大バルクアップに必要とされる一日あたりのタンパク質量は、体重1kgに対して3g(純タンパク質)とされています。純タンパク質1gは肉や魚介類換算で5gとなります。

ですので、体重60kgの人が筋肥大バルクアップをしていく場合、適切なトレーニングに加えて一日180g=800g程度の肉類や魚介類を食べる必要があります。

また、摂取したタンパク質は、一度アミノ酸に分解された後、人間の筋肉のアミノ酸比率のタンパク質に再合成(タンパク同化)されますが、この時にかなりの筋肉合成カロリーが必要となります。

数値にするとタンパク質量の2~3倍の炭水化物・脂質カロリーが必要になります。

この例の場合、単純にPCFバランスで算出すると、一日にタンパク質180g(720kcal)+2160kcalの炭水化物・脂質カロリーが必要です。

ただし、実生活において厳密にタンパク質量と筋肉合成カロリーを算出するのは難しいので、現実的には「たくさんのタンパク質とその3倍のカロリーを摂取する」という感覚で食事をチョイスしていきます。


ダイエットでもっとも避けなくてはいけないのは、タンパク質不足による筋量の喪失です。骨格筋が減少すると、基礎代謝が低下してますます痩せにくくなるだけでなく、タンパク質不足の状況では骨格筋以外の筋肉=内臓まで痩せてしまい、非常に不健康な状態になります。

食事制限をしながら、筋量を減らさないためには、一日に体重1kgあたり1gの純タンパク質が必要です。また、新陳代謝のためにはタンパク質の倍量のカロリーが必要ですので、体重60kgの人の場合、一日に60g(肉類換算300g|240kcal)のタンパク質と480kcalの炭水化物・脂質が必要となります。

この分量を単純にカロリー計算すると一日720kcalとなり、かなり厳しい、階級制スポーツ選手の減量なみの摂取カロリーになりますので、一般的なダイエットの場合はもう少し食べて、一日1000kcal程度を目標にするとよいでしょう。

なお、バルクアップ、ダイエットそれぞれに最適なレシピ例は下記の記事で詳しく具体的にご紹介しています。

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【筋トレの食事メニューレシピ例紹介】バルクアップ・ダイエットそれぞれに最適なカロリー・栄養素比率

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※当サイトの表現するバルクアップとは筋肥大、バストアップとは胸の土台となる大胸筋のバルクアップ、ダイエットとは健康的な体脂肪率の減少、引き締めとは食事管理と合わせた総合的なダイエットを指します。

【執筆者情報】上岡岳|日本アームレスリング連盟常任理事|元日本代表|国際レフリー|ジムトレーナー|生物学学芸員