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大胸筋下部の筋トレ方法|自宅~ジムでの鍛え方を詳しく完全解説

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大胸筋下部の筋トレ方法を自宅でできる鍛え方(自重・チューブ・ダンベル)とジムでの鍛え方(バーベル・マシン)の別に、全種目を詳細に解説します。

大胸筋下部は、大胸筋のなかでも最大の体積を持つ筋肉部位ですので、鍛えることで大胸筋全体のボリュームが大幅にアップします。

※筋トレ専門サイトGLINTより転載

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※本記事は提供元サイト(BUKIYA-MOBILE/武器屋.net)より転載・出力しています。著作権・コンテンツ権・引用および免責事項についてはこちらをご参照ください。


※本記事は世界チャンピオン金井選手山田選手も所属し、ワールドゲームズや国体にも参加実績のある公式競技団体「JAWA」の情報記事として公開されています。

■大胸筋の構造と作用

●大胸筋の英語名称・構造・部位詳細・起始停止


読みかた:だいきょうきん
英語名称:pectoralis major muscle
部位詳細:上部中部(内側)下部
起始:鎖骨の内側胸骨前面第2~6肋軟骨腹直筋鞘前葉
停止:上腕骨大結節稜

大胸筋は上部・下部・内側・外側に分けられ、主に腕を前に押し出す作用があり、それらは以下の通りです。

●大胸筋の作用

○大胸筋上部

腕を斜め上に押し出す作用があります。

○大胸筋下部

腕を斜め下に押し出す作用があります。

○大胸筋内側

腕を体幹の前面で閉じる作用があります。

○大胸筋外側

腕を体幹の側面で閉じる作用があります。

■大胸筋下部の鍛え方

●腕を斜め下方に押し出す軌道の筋トレを行う

大胸筋下部に筋トレで負荷を加えるためには、腕を斜め下方に押し出す軌道で動作を行う必要があります。

■自重での大胸筋下部筋トレ

●ディップス

腕を斜め下方に押す出す軌道で行い、大胸筋下部に非常に効果の高い自重トレーニングがディップスと呼ばれるトレーニング方法です。なお、特別な器具がなくても、椅子を二つ使うことで代用できます。

こちらが、もっとも基本的なディップスの動画で、大胸筋下部を中心に上腕三頭筋にも効果があります。

動作のポイントは、真下ではなくやや斜め前に身体を下ろすことと、肘をできるだけ閉じて行うことです。

この二つのポイントのどちらかでもできていないと、肩関節に強い負担となりますので、十分に注意してください。

【正しいやり方と手順】

①肩甲骨を寄せて構える

②前傾姿勢をとり、斜め前に身体を下ろす

③上腕が床と平行になるまで下がったら、腕を押し込み身体を持ち上げる

④肘が伸びるまで腕を押したら、顎を引いて大胸筋を完全収縮させる

▼関連記事

【ディップスが肩に効くのはなぜ?】上半身の下ろし方と肘の角度が間違いだから

また、苦しくなると、つい顎を上げてしまいがちですが、大胸筋の収縮に連動する首の動きは屈曲です。苦しい時こそ顎を引いて大胸筋を完全収縮させましょう。

▼関連記事

【筋トレと首の連動方向】その顎の方向間違ってない?胸筋・背筋を最大収縮させる首の屈曲

●椅子を使ったディップス

なお、こちらが椅子を二つ使ったディップスのやり方です。全体重が椅子にかかりますので、くれぐれもしっかりと丈夫な椅子を使用してください。

●ベンチディップス

ベンチディップスは通常のディップスよりもやや強度が低く、初心者にもおすすめのバリエーションです。ただし、負荷のかかり方が上腕三頭筋に分散されますので、大胸筋下部の自重トレーニングとしては、あくまでもディップスができるようになることをおすすめします。

ベンチディップは、足を台などの上に置き、手を身体の後ろ側について構えます。手幅はあまり広いと肩関節に開き負荷がかかりますので、肩幅程度にするのがベストです。

足と手をついて構えたら、肩甲骨をしっかりと寄せて身体を下ろしていきますが、肩甲骨の寄せ方が甘いと肩関節に負荷がかかりますので、必ず肩甲骨は寄せたまま動作を行ってください。

そして、上腕が床と平行になるまで下がったら身体を押し上げていきます。平行になる以上に深く身体を下ろすと、肩関節に開き負荷がかかりますので、下ろす深さには十分に注意しましょう。

なお、本種目は肘を開き気味に動作を行うと上腕三頭筋の外側・短頭に、肘を閉じ気味に動作を行うと上腕三頭筋の内側・長頭に負荷がかかります。

【正しいやり方と手順】

①足を台などの上に置き、手を肩幅程度にして身体の後ろ側について構える

②肩甲骨を寄せ、上腕が床と平行になるまで下がる

③身体を下ろしたら、肩甲骨を寄せたまま身体を押し上げる

●ヒンズープッシュアップ

ヒンズープッシュアップは、アメリカ陸軍の自重トレーニングとしても採用されている種目で、すくい上げるようなフィニッシュ動作の時に腕を斜め下方に押し出す軌道になるため、大胸筋下部に有効な筋トレ方法です。

なお、米国陸軍ではダイブボンバープッシュアップ=「急降下爆撃式腕立て伏せ」と呼称されています。

足を大きく開いて構えることで、バランスがとりやすくなります。

●斜め腕立て伏せ

かなり強度は落ちますが、このように台などに手をついて行う斜め腕立て伏せ(インクラインプッシュアップ)は、腕を押し出す軌道として大胸筋下部に効果があります。

これまでご紹介したディップスや腕立て伏せのバリエーションができないという初心者の方は、まずはこの種目からスタートするとよいでしょう。

●プッシュアップバーを使うと効果が倍増

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ディップスや腕立て伏せ系のトレーニングでは、いかに可動範囲を広くとるかが重要なポイントになってきます。プッシュアップバーを使用すれば、より深く身体を下ろすことが可能になりますので効果は倍増します。

プッシュアップバーには、通常タイプ・傾斜タイプ・回転タイプ・スライドタイプなど非常に多くのバリエーションがあります。

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執筆者運営ジムで使用しているプッシュアップバーのご紹介

■チューブでの大胸筋下部筋トレ

●デクラインチューブチェストプレス

腕を斜め下方に押し出す軌道で行うデクラインチューブチェストプレスは、大胸筋下部に負荷を集中させられる複合関節種目で、腕立て伏せ系の自重トレーニングの後の追い込み筋トレとして最適です。

腕を伸ばしたポジションで、拳同士を合わせて腕を閉じる動作を加えることで、大胸筋下部が完全収縮して効果が高まります。

●デクラインチューブチェストフライ

デクラインチューブチェストフライは、チェストプレスの後に仕上げ筋トレとして行うのに適した単関節種目です。

腕を閉じたポジションで、さらに腕を斜め下方に押し出す動作を加えることで、大胸筋下部内側が完全収縮して効果が倍増します。

●おすすめのトレーニングチューブ

トレーニングチューブは単品で買い揃えると割高になるので、こちらのような複数の強度のものがセットになったタイプがおすすめです。

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執筆者運営ジムで使用しているトレーニングチューブのご紹介

■ダンベルでの大胸筋下部筋トレ

●デクラインダンベルプレス

こちらがデクラインダンベルプレスの模範的な動画で、肩甲骨を寄せて大胸筋下部に意識を集中して行うのがポイントです。

また、セット後半で軽く腰を浮かせてセルフ補助することで、限界まで大胸筋下部を追い込むことができます。

デクラインダンベルプレスはデクラインベンチに仰向けになり、肩甲骨を寄せて構えます。肩甲骨の寄せ方が不十分だと、大胸筋よりも三角筋に負荷がかかり、肩関節を痛めるリスクもありますので、肩甲骨をしっかりと寄せる意識を持って動作を行ってください。

ダンベルは常に肘の真上になるように保持し、ウエイトを前腕骨で垂直に受け止めることが大切です。

ダンベルをできるだけ深く下ろしたら、そこからダンベルを押し上げていきますが、この時に頭をベンチに押し当てると、大胸筋が完全収縮しないばかりか首を痛めるリスクもありますので、しっかりと顎を引いてダンベルを押し上げていきます。

なお、本種目はダンベルプレス系トレーニングでもっとも高重量が扱える種目で、肩に対する負荷もかなり強くなってきます。肩に痛みを感じる場合は、手の平が向き合うようにグリップするハンマーグリップでダンベルプレスを行うことをおすすめします。

【正しいやり方と手順】

①デクラインベンチに仰向けになり、肩甲骨を寄せて構える

②ダンベルの真下に肘を置き、顎を引いてダンベルを押し上げる

③ゆっくりと効かせながら元に戻る

●デクラインダンベルフライ

こちらがデクラインダンベルフライの模範的な動画です。ダンベルトレーニングのメリットである可動域の広さを活かすためにも、大きな軌道で動作をしてください。

また、デクラインダンベルフライは、腕を閉じた後にやや斜め下方に腕をさらに押し出すことにより、大胸筋下部内側を完全収縮させることが可能で、トレーニング効果も倍増します。

なお、拳が肩よりも頭側にくるフォームで行うと、肩関節に強い負担がかかりますので、十分に注意してください。

●おすすめのダンベル

家庭用ダンベルには、アジャスタブルダンベル・アーミーダンベル・ラバーダンベルなどがあり、それぞれの目的・環境にあわせてお選びいただくことをおすすめします。

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執筆者運営ジムで使用している各種ダンベルのご紹介

■バーベルでの大胸筋下部筋トレ

●デクラインベンチプレス

こちらがデクラインベンチプレスの模範的な動画です。しっかりと顎を引き、腕を斜め下方に押し出す意識で行ってください。

デクラインベンチプレスは、セット終盤でやや腰を浮かせるようなブリッジをする事でセルフ補助を行い、限界まで追い込むチーティングテクニックを行うことが可能です。

デクラインバーベルベンチプレスは、デクラインベンチに仰向けになり、肩甲骨を寄せ、80cm程度の手幅でグリップして構えます。

そこから、バーベルをラックアウトし、胸の真上まで水平移動してからバーベルを胸の上に下ろしていきますが、この時にバーベルがバウンドしないように、しっかりと筋力でコントロールさせることが大切です。

バーベルを胸まで下ろしたら、肩甲骨を寄せたままバーベルを押し上げていきます。肩甲骨の寄せ方が甘いと、肩から初動することになり、肩関節に強い負担がかかりますので、完全に肩甲骨を寄せるイメージを持って動作を行ってください。

また、大胸筋と首の連動性から、バーベルを押し上げた位置でやや顎を引くことで大胸筋下部が完全収縮して効果が高まります。

【正しいやり方と手順】

①デクラインベンチに仰向けになり、肩甲骨を寄せて構える

②バーベルをラックアウトし、胸の真上まで水平移動してから胸に下ろす

③肩甲骨を寄せたままバーベルを押し上げ、顎を引いて大胸筋下部を完全収縮させる

また、ベンチプレスバリエーションの前に、基本となるフラットベンチプレスの基礎をしっかりと固めることをおすすめします。

▼全日本王者執筆記事

【ベンチプレス100kgを挙げるやり方】フォームとメニューの組み方を元全日本王者が解説

●トレーニングベルトはマストアイテム

大胸筋トレーニングもバーベルで高重量で行うようになると、どうしても必要になってくるのがトレーニングベルトです。トレーニングベルトには「腰椎を保護する」という意味だけでなく、「腹圧を高めて最大筋力を向上させる」という作用もあります。

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■マシンでの大胸筋下部筋トレ

●スミスマシンデクラインベンチプレス

スミスマシンデクラインプレスは、フリーウエイトのベンチプレスに近い感覚ででき、なおかつマシンが軌道のブレを支えてくれるので、より高負荷で大胸筋下部を鍛えることができる種目です。

セット終盤でやや腰を浮かしてセルフ補助することで、さらに強く大胸筋下部を追い込むことも可能です。

【正しいやり方と手順】

①デクラインベンチに仰向けになり、シャフトをグリップし、肩甲骨を寄せて構える

②シャフトをラックアウトし、筋力でコントロールしながら胸まで下ろす

③腰を浮かせないように気をつけ、腕を押し上げ、顎を引いて大胸筋を完全収縮させる

●ディップマシンプレス

ディップマシンプレスは、大胸筋下部だけでなく上腕三頭筋長頭にも効果の高いマシントレーニングです。

身体を浮かせてから体重をかけて押し込むと、より高重量が押せますが、体重を使って押し込んでも筋肉にはあまり負荷はかかりません。

しっかりとシートに座ったままで扱える重量でトレーニングを行うことが大切です。

●ハイケーブルフライ

上から下方向に腕を閉じる軌道で行うハイケーブルフライは、大胸筋下部ののかでも内側を集中的に鍛えられる種目です。

腕を閉じたポジションで、さらに少し拳を押し込む動作をくわえることで、大胸筋下部内側が完全収縮して効果が高まります。

●リストラップを使用して効率筋トレを

高重量でのプレス系トレーニングだけでなく、フライ系トレーニングでも必須になってくるのが手首をサポートするリストラップです。

リストラップには目的・レベルに応じてさまざまなタイプがあります。

▼詳しく見る

おすすめのリストラップ|武器屋・鬼&GLFIT公式

■プルオーバー系の種目を行う方法

大胸筋に縦方向の刺激を加えることのできるプルオーバー系種目でも大胸筋下部を鍛えることが可能です。

こちらが、プルオーバー系動作での大胸筋および広背筋の収縮の様子を再現した3DCG動画です。

プルオーバー系種目は、肘の角度により効果のある部位が大胸筋~広背筋に変化しますが、肘を伸ばして行うベントアームでは広背筋に、肘を曲げて行うベントアームでは大胸筋に負荷がかかります。

●チューブプルオーバー

チューブプルオーバーは、大胸筋下部と広背筋の両方に効果のある特殊なトレーニング方法で、大胸筋に縦方向の負荷をかけられる数少ない種目です。

大胸筋に負荷を集めるためには、やや肘を曲げるととともに、肘を閉じて(脇を閉めて)行ってください。

●ベントアームダンベルプルオーバー

こちらがベントアームダンベルプルオーバーの模範的な動画です。肘を曲げて脇を閉めて行ってください。

また、腰を反らせすぎると腰痛の原因になりますので気をつけてください。

●ベントアームバーベルプルオーバー

大胸筋に縦方向の刺激を加えることのできるプルオーバー系種目でも大胸筋下部を鍛えることが可能です。

●ケーブルプルオーバー

大胸筋に縦方向の刺激を加えることのできるプルオーバー系種目でも大胸筋下部を鍛えることが可能です。



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※当サイトの表現するバルクアップとは筋肥大、バストアップとは胸の土台となる大胸筋のバルクアップ、ダイエットとは健康的な体脂肪率の減少、引き締めとは食事管理と合わせた総合的なダイエットを指します。

【執筆者情報】上岡岳|日本アームレスリング連盟常任理事|元日本代表|国際レフリー|ジムトレーナー|生物学学芸員