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【自重トレーニングメニュー】筋肥大する負荷のかけ方と一週間のプログラム例

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自重トレーニングだけで筋肥大するための鍛え方(負荷の加え方)と、胸筋・背筋・腕・肩・腹筋・下半身それぞれから個別種目から厳選して詳しく解説するとともに、具体的な一週間の筋トレメニュープログラムを例示します。

ウエイトトレーニングに関する厚生労働省の記載

スクワットや腕立て伏せ・ダンベル体操などの標的とする筋肉に抵抗(レジスタンス)をかける動作を繰り返し行う運動をレジスタンス運動と言います。10-15回程度の回数を反復し、それを1-3セット無理のない範囲で行うことが勧められます。

レジスタンス運動にはダンベルやマシンなどの器具を用いて行う方法と、スクワットや腕立て伏せのように自体重を利用して行う方法があります。自体重を用いて行う方法は手軽に行えることから、筋力向上の指導プログラムに広く活用することができます。しかし負荷の大きさを調節しにくいという欠点もあります。例えばスクワットならしゃがみ込む深さを調節する、机などに手をついて行う、何かを持って行うなどの工夫で負荷の調節をすると良いでしょう。

筋肉には疲労からの回復の時間が必要です。レジスタンス運動は標的の筋肉に負荷を集中する運動ですから、その筋肉に十分な回復期間としてトレーニング間隔をあける必要があります。毎日行うのではなく、2-3日に一回程度、週あたり2-3回行うくらいの運動頻度が推奨されます。無理のない範囲で「継続的」に行うようにしてください。

引用:厚生労働省eヘルスネット「レジスタンス運動」

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※本記事は提供元サイト(BUKIYA-MOBILE/武器屋.net)より転載・出力しています。著作権・コンテンツ権・引用および免責事項についてはこちらをご参照ください。


※本記事は世界チャンピオン金井選手山田選手も所属し、ワールドゲームズや国体にも参加実績のある公式競技団体「JAWA」の情報記事として公開されています。

※当サイトでは、科学的に正しい記載を行うことを第一に考えており、「厚生労働省|eヘルスネット」および公共性の高い情報サイトである「Wikipedia」からエビデンスを担保しています。主なエビデンスに関してはこちらのページでご確認ください。



■自重トレーニングで筋肥大可能?

●ターゲットにする筋繊維に最適な反復回数

トレーニング対象となる筋肉(骨格筋)を構成している筋繊維には三種類のタイプがあり、それは、筋繊維TYPE2b(速筋|FG筋)、筋繊維TYPE2a(速筋|FO筋)、筋繊維TYPE1(遅筋|SO筋)です。これらのタイプ別の特性およびトレーニングにおける適切な反復回数(負荷設定)は次のようになります。

●筋繊維TYPE2b(速筋|FG筋)

筋繊維の収縮が速く(Fast)、グリコーゲン(Glycogen)をエネルギー源とするタイプの速筋で、FG筋とも呼称されます。短時間(およそ30秒以内)の瞬発的な動作において強く収縮し、トレーニングによってよく筋肥大を起こします。このため、筋肥大トレーニングの対象となる筋繊維で、具体的には10回前後の反復運動で動作限界がくる高負荷設定で鍛えます。

●筋繊維TYPE2a(速筋|FO筋)

筋繊維の収縮が比較的速く(Fast)、酸素(Oxygen)と脂肪酸をエネルギー源とする速筋で、FO筋とも呼称されます。持久的な瞬発運動(およそ60秒以内)の動作において収縮し、トレーニングによってある程度の筋肥大が起こります。いわゆる細マッチョトレーニングや女性の部分ボリュームアップ(ボディメイク)の対象となる筋繊維で、具体的には15回前後の反復動作で動作限界がくる中負荷設定で鍛えます。

●筋繊維TYPE1(遅筋|SO筋)

筋繊維の収縮が比較的遅く(Slow)、酸素(Oxygen)と脂肪酸をエネルギー源とする遅筋で、SO筋とも呼称されます。持久的な継続運動(およそ60秒以上)の動作において収縮し、トレーニングによって筋肥大は起こりません。このため、ダイエットトレーニングの対象となる筋繊維で、具体的には20回以上の反復動作で動作限界がくる低負荷設定で鍛えます。

厚生労働省による筋繊維に関する記載

骨格筋を構成している筋繊維には大きく分けて速筋と遅筋の2種類があります。速筋は白っぽいため白筋とも呼ばれます。収縮スピードが速く、瞬間的に大きな力を出すことができますが、長時間収縮を維持することができず張力が低下してしまいます。老化が早く、20歳前後から急速に衰えるといわれています。遅筋は赤みがかった色から赤筋とも呼ばれます。収縮のスピードは比較的遅く、大きな力を出すことはできませんが、疲れにくく長時間にわたって一定の張力を維持することができます。年齢を重ねても衰えにくいといわれています。骨格筋の収縮は、筋繊維の中にあるアデノシン三リン酸(ATP)と呼ばれる化合物が分解してリン酸基がひとつはずれ、アデノシン二リン(ADP)になるときに発生するエネルギーを利用しています。

引用:厚生労働省eヘルスネット「骨格筋」

・Wikipediaによる筋繊維に関する記載

筋線維には大きく2種類あり、ミトコンドリアに富んで酸素を利用した持続的な収縮の可能な遅筋線維(Type 1、赤筋、色の原因は、酸素結合性タンパク質、ミオグロビンである)と、ミトコンドリアは比較的少なく解糖系による瞬発的な収縮の可能な速筋線維(Type 2、白筋)にわけられる。速筋線維の中でもやや持続的収縮に向いたものはType 2a、そうでないものはType 2X、Type 2bとさらに細分される。なお、遅筋線維、速筋線維はそれぞれ遅筋、速筋と呼ばれることが多い。さらには、両者の性質を備えた中間筋の存在も認められている。

引用:Wikipedia「速筋繊維と遅筋繊維」

このことから、10から15回程度の反復回数で動作限界がくるような負荷設定でトレーニングを実施すれば、自重トレーニングだけでも筋肥大・バルクアップは可能です。

なお、自重トレーニングの負荷を上げるためには、以下のような方法があります。

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■自重トレーニングの負荷の上げ方

●負荷を上げるにはスロートレーニング

自重トレーニングの負荷を上げるのに、もっとも単純で手軽な方法は「動作速度を遅くする=スロートレーニング」です。スロートレーニングは負荷重量は高くありませんが、十分な筋肥大作用があることが厚生労働省の公式サイトにも明記されています。

厚生労働省によるスロートレーニングに関する記載

スロートレーニングとは、筋肉の発揮張力を維持しながらゆっくりと動作するレジスタンス運動のひとつの方法です。比較的軽めの負荷であっても、ゆっくりと動作することで大きな筋肥大・筋力増強効果を得ることができます。関節や筋肉にかかる負荷が小さいことから、安全に行える有効なレジスタンス運動として期待されています。

引用:厚生労働省eヘルスネット「スロートレーニングとは」

●リュックなどに重りを入れる方法

スロートレーニングのほかにも自重トレーニングの負荷を上げる方法はあります。これは、ストレートに物理的な方法で、リュックなどに重りを入れて背負い、筋肉にかかる重量を増加させる方法です。

また、チンディップベルトと呼ばれる専用の器具を使えば、腰にウエイトを取り付けて自重トレーニングの負荷追加が簡単に行えます。

■全身の主な筋肉を知る

●トレーニングの基本として重要

筋肉をトレーニングしていく上で、重要なことが全身の主な筋肉部位の作用と、その作用の連動性を考慮したグループ分けについて知ることです。

一般的に全身の筋肉は、その作用の連動性から4つのグループに分けられます。それは以下の通りです。

●上半身の押す作用の筋肉グループ

◯大胸筋
上腕を前に押す・前で閉じる作用

◯三角筋
上腕を上・横・前・後ろに上げる作用

◯上腕三頭筋
肘を伸ばす・上腕を閉じる作用がある

●上半身の引く作用の筋肉グループ

◯広背筋
腕を上や前から引き寄せる・腕を閉じる作用

◯僧帽筋
腕を下から引き寄せる(肩甲骨を寄せる)作用

◯上腕二頭筋
肘を曲げる・前腕を回外させる作用がある

●体幹の筋肉グループ

◯腹筋群
胴体を曲げる・捻る作用

◯脊柱起立筋群
胴体を伸ばす・捻る作用

●下半身の筋肉グループ

◯大腿四頭筋
膝を伸ばす・足を開く作用がある

◯ハムストリングス
膝を曲げる・足を後ろに上げる作用

◯臀筋群
足を後ろに上げる・足を開く作用

▼さらに詳しい筋肉の構造と作用

【筋肉部位名称スマホ完全図鑑】胸・背中・腕・腹・下半身・インナーマッスルの名前と鍛え方

■自重トレーニングの適正頻度

●超回復を考慮して部位分割で週3回がベスト

「自重トレーニングはウエイトトレーニングではないから毎日やってもいい」という意見をネット記事などで見かけるおともありますが、これははっきりとした間違いです。

自重トレニングは自分自身の体重を負荷として使用するウエイトトレーニングの一種で、英語表記では「セルフウエイトトレーニング」と呼ばれます。

このため、自重トレーニングも通常のウエイトトレーニングと何ら変わらず、超回復理論にのっとった適切な頻度で実施することが必要です。

●超回復とは?

筋肉を構成している筋繊維(筋原繊維の集合体)は、筋力トレーニングでより負荷を加えると微細な裂傷が発生し、その後、およそ24~72時間の回復期間をかけて「トレーニング前よりも強く回復」する生反応を持っています。この反応は「超回復」と呼ばれ、人間の筋肉(筋繊維)に備わった能力で、この特性を活用して筋肉を作っていくのが筋力トレーニングの基本理論です。

このため、自重トレーニングで筋肥大・バルクアップした筋肉を作っていく場合も、当然、この超回復理論にのっとったプログラムを実施する必要があります。

具体的には、全身の筋肉を3つのトレーニンググループに分類し、一週間をかけてローテーションで週3回のトレーニングを行うのが効率的です。

このようなトレーニング方法を部位分割法=スプリットトレーニングと言い、以下のように部位分けを行うのが一般的です。

①上半身の押す作用の筋肉グループ(大胸筋・三角筋・上腕三頭筋+腹筋群)

②上半身の引く作用の筋肉グループ(広背筋・僧帽筋・上腕二頭筋+脊柱起立筋)

③下半身の筋肉グループ(大腿四頭筋・ハムストリングス・臀筋群・下腿三頭筋)

厚生労働省による超回復に関する記載

筋肉はレジスタンス運動を行うと筋線維の一部が破断されます。それが修復される際にもとの筋線維よりも少し太い状態になります。これを「超回復」と呼び、これを繰り返すと筋の断面積が全体として太くなり筋力が上がります。筋力のトレーニングはこの仕組みを利用して最大筋力に近い負荷でレジスタンス運動し、筋が修復されるまで2~3日の休息ののち、またレジスタンス運動でトレーニングということの繰り返しによって行われます。

引用:厚生労働省eヘルスネット「筋力・筋持久力」

それでは、次の項目からは具体的な筋肉部位別の自重トレーングメニューを解説していきます。

■大胸筋の自重レーニング

●腕立て伏せ

腕立て伏せは、自宅で器具を使わずに上半身の押す作用の筋肉全体(大胸筋・三角筋・上腕三頭筋)を鍛えられる、自重トレーニングの基礎となる種目です。

腕立て伏せの大切な実施ポイントは、背すじを伸ばし、セット中は肩甲骨を寄せたままの状態に保つことです。

また、肘の真下に手を置くように構えることで、最大限の体重が大胸筋にくわわるようにできます。

なお、腕を押し出したポジションで顎を引く動きを加えることで、大胸筋をより強く収縮させることが可能です。

本種目には数多くのバリエーションがありますが、その主たる種目には以下のようなものがあります。

◯膝つき腕立て伏せ
膝をついて行うバリエーションで、通常の腕立て伏せよりも負荷強度を抑えられる、女性や初心者向きのやり方です。

◯足上げ腕立て伏せ
台の上などに足を置いて行うバリエーションで、通常のやり方よりも高負荷を筋肉に加えることができます。

◯パイクプッシュアップ
腰を大きく曲げ、三角筋の作用する軌道、つまり斜め後方に身体を押し上げるバリエーションで、三角筋に有効な種目です。

◯ダイヤモンド腕立て伏せ
親指と人差し指でダイヤモンド型を作り、手首への負担を避けつつ狭い手幅で行うバリエーションで、上腕三頭筋に有効です。

◯片手腕立て伏せ
片手で行うバリエーションで、高負荷を大胸筋・三角筋・上腕三頭筋に加えることが可能です。

◯片足腕立て伏せ
片足で行うバリエーションで、腹筋群や脊柱起立筋など体幹インナーマッスルも同時に鍛えることができます。

●膝つき腕立て伏せ

膝つき腕立て伏せは、腕立て伏せができない初心者の方におすすめの低強度バリエーションです。

本種目の大切な実施ポイントは、背すじを伸ばして構え、肩甲骨をしっかりと寄せた状態を維持して動作を行うことです。

また、腕を押し出したポジションで軽く顎を引くことで、大胸筋をより強く収縮させることができます。

なお、本種目には以下のようなバリエーションがあります。

◯ワイド膝つき腕立て伏せ
広めの手幅で実施するバリエーションで、大胸筋外側と三角筋前部に有効です。

◯膝上げ膝つき腕立て伏せ
台の上などに膝をつき、上半身に対する負荷体重を増加させたバリエーションです。

●足上げ腕立て伏せ

自宅で高負荷で大胸筋を鍛えることのできる自重トレーニングが足上げ腕立て伏せです。

本種目の大切な実施ポイントは、背すじを伸ばした状態を保ち、お腹を突き出さないようにすることです。

お腹を突き出したフォームになると、せっかくのデクライン負荷角度が通常の腕立て伏せとかわらなくなりますので気をつけてください。

また、実施中は常に肩甲骨を寄せた状態を維持して行うことも、大胸筋に負荷を集中させるために大切です。

●ディップス

ディップスは大胸筋下部に高い負荷をかけられる自重トレーニングで、やり方を工夫すれば特別な器具なしでも実施することが可能です。

ディップスの大切な実施ポイントは、しっかりと前傾姿勢を維持するとともに、セット中は常に肩甲骨を寄せた状態を保つことです。

本種目に多いトラブルが「肩の痛み」ですが、この二つのポイントを意識することで肩関節への開き負荷を回避できます。

また、あまり深く身体を下ろしすぎず、上腕が床と平行になる高さにとどめることも大切です。

なお、ディップスタンドを使わなくても、家庭にあるイスを二つ並べて代用することが可能です。

■三角筋の自重レーニング

●パイクプッシュアップ

パイクプッシュアップは、三角筋に高い負荷を加えられる腕立て伏せのバリエーションで、腰を大きく曲げたまま動作を行うのが特徴です。

パイクプッシュアップの大切な実施ポイントは、その場で上下するのではなく、三角筋の作用する動作、つまり腕を上方に押し上げる軌道・動作になるよう、斜め前方に身体を下ろし斜め後方に押し上げることです。

また、背中を反らせて肘が身体の後ろに入ってしまうと、肩関節に負担となりますので注意してください。

なお、本種目には以下のようなバリエーションがあります。

◯膝つきパイクプッシュアップ
膝をついて行うバリエーションで、通常のやり方よりも負荷が軽くなります。

◯足上げパイクプッシュアップ
足を台の上などに置いて実施するバリエーションで、負荷強度が向上します。また、逆立ち腕立て伏せ(ハンドスタンドプッシュアップ)の練習・導入種目としても有効です。

●逆立ち腕立て伏せ

逆立ち腕立て伏せの大切な実施ポイントは、肩関節への負担を避けるため、肘を身体の後方に入れないことで、これは過度に背中を反らせないように意識することである程度は回避できます。

また、過度に身体を下ろす必要はなく、上腕が床と平行になる高さにとどめることも大切です。

なお、トレーニングとしては完全に自立倒立する必然性はなく、足を壁にもたれかけて実施しても三角筋に対する負荷はあまりかわりません。

■上腕三頭筋の自重レーニング

●ベンチディップス

ベンチディプスは、上腕三頭筋を太くすることができる自重トレーニング種目です。

ベンチディップスの大切な実施ポイントは、セット中は常に肩甲骨を寄せた状態を保つことで、これにより負荷を上腕三頭前に集中させられます。

また、肩関節への負担を回避するため、身体は必要以上に下ろさないようにしてください。

具体的には、上腕が床と平行になる高さにとどめることが大切です。

なお、本種目は床で行うことも可能ですが、家庭にある椅子や机を使い、それらに手と足を置くことで効率的な動作が可能になります。

●懸垂

懸垂の大切な実施ポイントは、肩甲骨を寄せながら身体を引き上げていき、最後にしっかりと肩甲骨を寄せて背筋群を強く収縮させることです。

このためには、一般的な懸垂のイメージ、つまり、バーから上に顎を出して一回とカウントすることにこだわらず、胸をバーにつけにいき肩甲骨を完全に寄せて一回とするイメージで行います。

また、身体を引き上げた位置で軽く顎を上げる動作を加えることで、背筋群がより強く収縮します。

なお、懸垂はグリップの方法などによりいくつかのバリエーションがありますが、それは以下の通りです。

◯順手懸垂
手の甲が上向きな構えるやり方で、海外ではプルアップと呼ばれます。懸垂の基本バリエーションで、背筋群のなかでも広背筋側部に有効です。

◯パラレル懸垂
手の平が向き合うパラレルグリップで実施する懸垂のバリエーションで、背筋群のなかでも僧帽筋と広背筋中央部に有効です。

◯逆手懸垂
手の平が手前を向くリバースグリップで実施する懸垂のバリエーションで、海外ではチンアップと呼ばれています。背筋群だけでなく、上腕二頭筋に強い負荷がかかります。また、上腕二頭筋をメインターゲットに実施する場合、あえて肩甲骨を寄せずに腕の力だけで身体を引き上げます。

●パラレル懸垂

パラレル懸垂の大切な実施ポイントは、身体を引き上げながら肩甲骨を寄せていき、最後に肩甲骨をしっかりと寄せきって背筋群を強く確実に収縮させることです。

本種目は、背筋群のなかでも僧帽筋や広背筋中央部をターゲットに実施することの多い種目ですが、負荷を背中の中央ラインに集めるためには肩幅より狭いグリップ間隔で行うことが大切です。

●斜め懸垂

斜め懸垂(インバーテッドロー)の大切な実施ポイントは、肩甲骨を寄せながら身体を引き上げていき、最後にしっかりと肩甲骨を寄せて背筋群を強く収縮させることです。

また、その位置で軽く顎を上げる動作を加えることで、背筋群がより効率的に収縮します。

なお、斜め懸垂にはグリップによって以下のようなバリエーションがあります。

◯順手斜め懸垂
手の甲が手前を向くように構えるバリエーションで、広背筋側部に負荷がかかりやすくなります。

◯逆手斜め懸垂
手の平が手前を向くように構えるバリエーションで、僧帽筋や広背筋中央部に負荷が加わります。

なお、器具類がなくても家庭にある机を流用して行うこともできます。

■上腕二頭筋の自重レーニング

●逆手懸垂

逆手懸垂は上腕二頭筋のトレーニングとして実施するケースが多い種目ですが、この場合、通常の懸垂と異なりあえて肩甲骨を寄せずに動作を行い、上腕二頭筋に負荷を集中させることがポイントです。

また、上腕二頭筋のトレーニングにおいては、身体を引き上げるときの負荷だけでなく、体重に耐えながらゆっくりと身体を下ろすネガティブ動作で鍛えることも大切です。

■脊柱起立筋の自重レーニング

●バックエクステンション

バックエクステンションの大切な実施ポイントは、腰椎への負担を回避するため、反動を使わないでコントロールされた動作で実施することです。

なお、手を前方に伸ばすと負荷が高くなり、逆に手を後方に伸ばすと負荷が軽くなります。

本種目には以下のようなバリエーションがあります。

◯スーパーマンバックエクステンション
手を前方に伸ばすとともに、足も床から持ち上げるバリエーションで、より強い負荷が脊柱起立筋に加わります。

◯ダンベルバックエクステンション
ダンベルを両手で保持して行うバリエーションで、自重のみのやり方よりも負荷が高くなります。

◯ハイパーバックエクステンション
ローマンベンチを用いて実施するバリエーションで、稼働範囲が広がり、負荷も床で行うより高くなります。

■腹筋群の自重レーニング

●カールアップクランチ

カールアップクランチは、腰への負担が比較的少ない腹筋トレーニング種目で、自宅でも簡単に実施が可能です。

カールアップクランチで大切な実施ポイントは、身体を起こした位置で息を吐ききるとともに、顎を引く動きを加えて腹直筋を強く収縮させることです。

また、膝を立てて構えることで、腰への負担を軽減できるのが本種目の特徴・メリットになります。

なお、腕を頭の後ろで組むと負荷が高くなり、逆に、腕を胸の前で組むと負荷が軽くなります。

●レッグレイズ

レッグレイズの大切な実施ポイントは、腰への負担を軽減するため、足を下ろしてから再び足を上げるときに反動を使わないことです。

また、セット中に足を床につけないようにすることで、腹直筋に継続的な負荷が加わり効率的に効かせることができます。

なお、本種目には追加する負荷器具によって以下のようなバリエーションがあります。

◯チューブレッグレイズ
トレーニングチューブの張力を負荷として追加するバリエーションです。

◯ダンベルレッグレイズ
ダンベルを足で挟んで保持し、そのウエイトを負荷として追加するバリエーションです。

◯ケーブルレッグレイズ
ケーブルアタッチメントを足首に装着し、マシンウエイトを負荷として追加するバリエーションです。

●クランチツイスト

クランチツイストの大切な実施ポイントは、身体を起こしたポジションで息を吐ききり、腹筋群を強く確実に収縮させることです。

なお、本種目にはやり方により強度の違ういくつかのバリエーションがあり、それは以下の通りです。

◯ロシアンツイスト
上半身だけでなく下半身も床から持ち上げるバリエーションで、継続的な高負荷を腹筋群に加えることができます。

◯四の字クランチ
足を組んで構え、対角線になる肘と膝を合わせるように、斜めに上半身を起こすバリエーションで、通常のやり方よりも負荷が軽くなります。

■下半身の自重レーニング

●自重スクワット

自重スクワットの大切な実施ポイントはいくつかありますが、なかでも重要なのが膝関節への負担を避けるために、つま先より前に膝を出さないようにすることです。

このためには、胸を張って背中が丸くならないようにするとともに、斜め後ろにお尻を突き出す意識でしゃがむことが大切です。

また、一般的なトレーニングにおいては、過度にしゃがむ必然性はなく、太ももが床と平行になる高さまでしゃがむだけで十分です。

本種目には数多くのバリエーションがありますが、主な派生種目は以下の通りです。

◯ワイドスクワット
大きく足を開いて行うバリエーションで、内もも(内転筋周辺)に負荷がかかります。

◯シシースクワット
後方にのけぞるようにして行うバリエーションで、大腿四頭筋に集中的な負荷が加わります。

◯ブルガリアンスクワット
片足を後方の台の上に乗せて行うバリエーションで、下半身後ろ側に高い負荷をかけられます。

◯サイドランジ
左右にスライドしながら行うバリエーションで、内転筋周辺に負荷がかかります。

◯フロントランジ
前後に足を開いて行うバリエーションで、ハムストリングスに負荷が加わります。

●シシースクワット

シシースクワットの大切な実施ポイントは、柱などを持って転倒を防止し、なおかつ反動を使わないゆっくりとした動作で確実に筋肉に負荷をかけることです。

また、必要以上に膝を曲げる必然性はなく、膝の角度が直角程度で十分です。

●ワイドスクワット

ワイドスクワットの大切な実施ポイントは、つま先と膝の向きを揃えて動作することです。

具体的には、いわゆる内股になったりがに股になったりしないことで、膝への捻れ負荷を発生させないために大切です。

●フロントランジ

フロントランジの大切な実施ポイントは、後ろにした脚を主体にして動作を行うことです。

これにより、下半身後ろ側、つまりハムストリングスや臀筋群に高い負荷をかけることができます。

●サイドランジ

サイドランジの大切な実施ポイントは、伸ばしたほうの脚を主体にし、その脚で身体を引き寄せるようにして立ち上がり動作を行うことです。

これにより、内転筋に集中的な負荷を加えることができます。

●ブルガリアンスクワット

ブルガリアンスクワットの大切な実施ポイントは、後ろにした脚を主体にして動作を行うことで、これにより本来のターゲットである下半身後ろ側に高い負荷を加えることができます。

また、前にした脚は膝への負担を避けるために、つま先より前に膝を出さないようにすることが重要です。

■具体的な一週間の自重トレーニングプログラム

運動プログラムに関する厚生労働省の記載

有効な運動プログラムを作成するためには、トレーニングの原理原則に従うことが大切です。また健康づくりのための運動プログラム作成の際には安全性を最重視する必要があります。その際は個人の潜在的なリスクや体力水準、体組成などの評価が重要となります。

3つのトレーニングの原理

「過負荷の原理」
ある程度の負荷を身体に与えないと運動の効果は得られないということです。その強度の最低ラインは、日常生活の中で発揮する力以上の負荷です。

「特異性の原理」
運動中のエネルギーの使われ方や筋肉の活動の仕方と関係する能力が増加することです。わかりやすくいうと、短距離走のトレーニングをすれば短距離は速くなりますが長距離は速くなりませんし、脚のトレーニングをすれば脚のパフォーマンスは高まりますが腕のパフォーマンスは向上しないということです。

「可逆性の原理」
せっかく獲得した効果もトレーニングを中止すると失われてしまうことです。

引用:厚生労働省eヘルスネット「運動プログラム作成のための原理原則」

●週1回目の自重トレーニング

腕立て伏せまたは膝つき腕立て伏せまたは足上げ腕立て伏せを2~3セット

ディップスを1~2セット

パイクプッシュアップまたは逆立ち腕立て伏せを2~3セット

ベンチディップスを1~2セット

カールアップクランチを1~2セット

レッグレイズを1~2セット

クランチツイストを1~2セット

●週2回目の自重トレーニング

自重スクワットを2~3セット

ブルガリアンスクワットまたはフロントランジを1~2セット

ワイドスクワットまたはサイドランジを1~2セット

シシースクワットを1~2セット

●週3回目の自重トレーニング

懸垂または斜め懸垂を2~3セット

パラレル懸垂または斜め懸垂を1~2セット

逆手懸垂または斜め懸垂を1~2セット

バックエクステンションを2~3セット

■筋トレと食事について

●食事もトレーニングの一環


筋力トレーニングを行ったら、それで終わるのではなくしっかりと目的に合わせた適切な食事を摂ることが重要です。筋トレの成果は「トレーニング半分、食事半分」とも言われるほどです。詳しくは、下記の記事をご参照ください。

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【筋トレの食事メニューレシピ例紹介】バルクアップ・ダイエットそれぞれに最適なカロリー・栄養素比率

■自重トレーニングメニュー全種目一覧

腕立て伏せ
膝つき腕立て伏せ
足上げ腕立て伏せ
ディップス
パイクプッシュアップ
逆立ち腕立て伏せ
ベンチディップス
懸垂
パラレル懸垂
斜め懸垂
逆手懸垂
バックエクステンション
カールアップクランチ
レッグレイズ
クランチツイスト
自重スクワット
シシースクワット
ワイドスクワット
フロントランジ
サイドランジ
ブルガリアンスクワット

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※当サイトの表現するバルクアップとは筋肥大、バストアップとは胸の土台となる大胸筋のバルクアップ、ダイエットとは健康的な体脂肪率の減少、引き締めとは食事管理と合わせた総合的なダイエットを指します。

【執筆者情報】上岡岳|日本アームレスリング連盟常任理事|元日本代表|国際レフリー|ジムトレーナー|生物学学芸員