blog

【大胸筋のバーベルトレーニング】上部・下部・内側・外側+胸郭を広げる筋トレ方法

競技団体による正しい筋トレ知識メディア
【トレーニング情報コーナートップへ】

大胸筋のバーベルトレーニングを、基本となるベンチプレスを中心として上部・下部・内側・外側の部位別種目とそのやり方を解説するとともに、胸郭を広げるための筋トレ方法まで徹底的にご紹介します。

スポンサーリンク


※本記事は提供元サイト(BUKIYA-MOBILE/武器屋.net)より転載・出力しています。著作権・コンテンツ権・引用および免責事項についてはこちらをご参照ください。


※本記事は世界チャンピオン金井選手山田選手も所属し、ワールドゲームズや国体にも参加実績のある公式競技団体「JAWA」の情報記事として公開されています。

■大胸筋の構造と作用

●大胸筋の英語名称・構造・部位詳細・起始停止

pectoralis-major_2018040621421476e.png

大胸筋は非常に面積の広い筋肉で、大きくは上部・下部・内側・外側に分けられます。腕を斜め上に押し出す時には上部が、斜め下に押し出す時には下部が、腕を開閉するときには外側と内側がそれぞれ主体となって働きます。このことを意識してトレーニングを行うとより効果的です。

○大胸筋上部:腕を斜め上方に押し出す

○大胸筋下部:腕を斜め下に押す出す

○大胸筋内側:腕を前で閉じる

○大胸筋外側:腕を横から閉じる

■大胸筋の筋トレの負荷回数設定

●まずは1セット15回で慣れれば8回

1002_Organization_of_Muscle_Fiber_201705181930211ee.jpg

筋トレをして筋肉を太く強くする場合にターゲットにする筋繊維は、速筋と呼ばれる瞬発的な動作をする筋繊維です。速筋にはFGタイプ(筋繊維TYPE2b)とFOタイプ(筋繊維TYPE2a)とがあり、それぞれに最適な負荷と反復回数は、前者で8~10回、後者で15回前後で限界がくる重さです。

なお、初心者の方は、まず15回で限界がくる負荷設定で鍛え始め、慣れてくればより高負荷の8回で限界がくる重量設定で鍛えるのがおすすめです。

■大胸筋全体のバーベル筋トレ

●バーベルベンチプレス

こちらがバーベルベンチプレスの模範的な動画です。まず、ベンチに仰向けになり、肩甲骨をしっかりと寄せて構えます。軽くブリッジを作り、肩甲骨2点とお尻のあわせて3点で上半身を支え、さらに足を踏ん張って計5点で全身を支えます。

benbhpressform1.jpg

こちらが、肩甲骨を寄せて上半身を支えるフォームと、肘と手首の位置関係をあらわした模式図です。常に手首の真下に肘があるように動作し、バーベルの重量は前腕骨で支え、それを肩甲骨で受け止めるイメージで動作を行います。

benchpressform2.jpg

また、肩甲骨を固定したら、下半身で上半身を押し込むように力を入れ、ブリッジを作ります。これにより、全身が安定するとともに下半身の力も上半身へ伝えることが可能になります。

ラックからバーベルを外したら、肩甲骨の寄せが緩まないように気をつけながらみぞおちの真上までバーベルを移動させ、そこから筋力でコントロールしながら下ろしていきます。

胸にバーベルシャフトがついたらバーベルを押し上げますが、この時に肩甲骨を寄せたまま押し始めることに意識を集中してください。

この意識ができていないと、肩から先行して動くフォームになってしまい、肩関節に大きな負荷がかかるので注意が必要です。

トレーニングとしてバーベルベンチを行う場合には、完全に肘が伸びるポジションまでバーベルを押し上げる必要はなく、やや肘が曲がり筋肉に対する負荷が抜けない位置(肘を伸ばしてロックしない位置)で折り返すようにします。

なお、一般的な筋トレでは「力を入れながら息を吐く」ことが基本ですが、バーベルベンチプレスにおいては息を吸い込んだまま呼吸を止めて、胸郭を広げて行う呼吸方法がやりやすいでしょう。

【本種目のやり方とコツ】

1:ベンチに仰向けになり、肩甲骨を寄せ、シャフトをグリップして構えます

2:バーベルをラックアウトしたら、そのまま水平に胸の真上まで移動させます

3:筋力でコントロールしてシャフトを胸の上に下ろします

4:肩甲骨をしっかりと寄せたままバーベルを押し上げます

5:バーベルを押し上げたら、少し顎を引いて大胸筋を完全に収縮させます

●フロアーベンチプレス

ベンチ類がなく、バーベルセットだけある環境では、床に直接仰向けになりベンチプレスを行うフロアーベンチプレスで通常のベンチプレスと同様の効果を得ることができます。

実は下半身の力が全く使えないため、通常のベンチプレスよりも強度が高く、国内の格闘技関係では「寝差し」と呼ばれ、上半身の高負荷トレーニングとして行われています。

なお、力尽きたときに危険ですので、直径の十分ある20kgプレートを使うようにしてください。

【本種目のやり方とコツ】

1:床に仰向けになり、肩甲骨を寄せ、胸の上でシャフトをグリップして構えます

2:肩甲骨をしっかりと寄せたままバーベルを押し上げます

3:バーベルを押し上げたら、少し顎を引いて大胸筋を完全に収縮させます

4:ゆっくりと効かせながら、バーベルをコントロールして元の位置に下ろします

■大胸筋上部のバーベル筋トレ

●インクラインベンチプレス

こちらが、模範的なインクラインバーベルベンチプレスの動画です。

肩甲骨を寄せて構え、バーベルをラックアウトしたら胸の真上まで移動させます。そして、筋力でコントロールしながら胸までシャフトを下ろし、その後に真上にバーベルを押し上げます。

最大のポイントは「肩甲骨を完全に寄せきったまま動作する」ことで、これができていないと肩関節に強い負荷がかかってしまい痛めるリスクがありますので、十分に注意してください。

また、インクラインバーベルベンチプレスは、最後まで尻を浮かせないことも非常に重要です。セット終盤で苦しいからと尻を浮かせてバーベルを押し上げると、せっかくの大胸筋上部に効果のある「斜め上方に腕を押し出す軌道」が失われ、通常のフラットベンチプレスとあまり変わらなくなってしまいます。

最後まで、しっかりとシートに尻をつけるようにしてください。

【本種目のやり方とコツ】

1:インクラインベンチに仰向けになり、肩甲骨を寄せ、シャフトをグリップして構えます

2:バーベルをラックアウトしたら、そのまま水平に胸の真上まで移動させます

3:筋力でコントロールしてシャフトを胸の上に下ろします

4:肩甲骨をしっかりと寄せたまま、腰を浮かせないように気をつけてバーベルを押し上げます

5:バーベルを押し上げたら、少し顎を引いて大胸筋を完全に収縮させます

●リバースグリップベンチプレス

こちらが、リバースグリップベンチプレスの模範的な動画です。リバースグリップのままラックアウトすると、バランスが崩れて危険なため、まずはノーマルグリップでラックアウトし、いったんバーベルを胸に下ろします。

そこでグリップをリバースに握り直してから挙上動作に入ります。なお、補助者がいる場合はラックアウトの時点でリバースグリップでもかまいません。

リバースグリップベンチプレスのポイントは、脇を開かないことで、あまり脇を開くと負荷が分散するだけでなく、手首に強い捻れ負荷がかかりますので、十分に注意してください。

また、肩甲骨を寄せていないと肩にも負担がかかるため、セット中は肩甲骨のロックを外さないようにすることも重要です。

【本種目のやり方とコツ】

1:ベンチに仰向けになり、肩甲骨を寄せ、シャフトをノーマルグリップして構えます

2:バーベルをラックアウトし、胸の上に下ろします

3:胸の上でシャフトを逆手にグリップしなおします

4:肩甲骨をしっかりと寄せたままバーベルを押し上げます

5:バーベルを押し上げたら、少し顎を引いて大胸筋を完全に収縮させます

■大胸筋下部のバーベル筋トレ

●デクラインベンチプレス

デクラインバーベルベンチプレスの模範的な動画がこちらになります。仰向けになり、肩甲骨を寄せ、肩甲骨2点と尻の合計3点で上半身を支えて構えます。

バーベルをラックから外したら胸の真上まで移動し、そこから筋力で支えてコントロールしながら胸に下ろします。そして、そこから真上にバーベルを押し上げます。

セット中は常に肩甲骨を寄せたままの状態を維持し、肩から初動しないように注意してください。

デクラインバーベルベンチプレスはセット終盤で苦しくなってきたときに、軽く尻を浮かせてセルフ補助することも可能で、このチーティングを上手に使うとより効率的に追い込むことも可能ですが、重量を追求するあまりどこまでも尻を浮かせることになりがちですので、あくまでも「効かせるための尻浮き」という意識を忘れないことが大切です。

【本種目のやり方とコツ】

1:デクラインベンチに仰向けになり、肩甲骨を寄せ、シャフトをグリップして構えます

2:バーベルをラックアウトしたら、そのまま水平に胸の真上まで移動させます

3:筋力でコントロールしてシャフトを胸の上に下ろします

4:肩甲骨をしっかりと寄せたままバーベルを押し上げます

5:バーベルを押し上げたら、少し顎を引いて大胸筋を完全に収縮させます

■大胸筋内側のバーベル筋トレ

●クローズグリップベンチプレス

ナローベンチプレス(クローズグリップベンチプレス)の模範的な動画がこちらです。仰向けになり、肩甲骨を寄せて構えますが通常のベンチプレスほどブリッジは意識する必要はありません。

バーベルをラックアウトしたら、胸の真上まで移動させ、筋力でしっかりとコントロールしながらバーベルを下ろします。そこから肩甲骨を寄せたまま、三角筋が先に動かないように気をつけてバーベルを押し上げます。

なお、肘の開き具合により効果のある部位が上腕三頭筋長頭から短頭へと変化しますが、長頭狙いの場合はややヘソよりに下ろすことがポイントです。

ナローベンチプレス(クローズグリップベンチプレス)は、手幅をあまり狭くしすぎると手首関節に斜め方向の強い負荷がかかってしまうので、肩幅以上に狭めないことをおすすめします。

また、動作中に肩甲骨のロックが外れてしまうと、肩関節に開き負荷がかかりとてもリスキーです。セット中は肩甲骨を寄せるイメージを常に持つようにしてください。

【本種目のやり方とコツ】

1:ベンチに仰向けになり、肩甲骨を寄せ、肩幅程度に狭くシャフトをグリップして構えます

2:バーベルをラックアウトしたら、そのまま水平に胸の真上まで移動させます

3:筋力でコントロールしてシャフトを胸の上に下ろします

4:肩甲骨をしっかりと寄せたまま、肘をあまり開かないように注意してバーベルを押し上げます

■大胸筋外側のバーベル筋トレ

●ワイドグリップベンチプレス

ワイドグリップベンチプレスは、手幅を広くして行うベンチプレスのバリエーションです。

ベンチに仰向けになり、肩甲骨をしっかりと寄せ、尻と足もそれぞれベンチと床に設置させて全身を安定させます。そこから、肩甲骨のロックが外れないようにバーベルをラックアウトし、みぞおちの真上まで移動させます。

そして、筋力でしっかり支えながらみぞおちまで下ろし、肩甲骨のロックを外さないように注意してバーベルを押し上げます。

また、ワイドグリップベンチプレスでは、特に肩甲骨のロックを外さないようにすることが重要で、これができず肩から先行して動作してしまうと、通常のベンチにプレスよりも強い負担が肩関節に加わってしまいますので、十分に注意してください。

【本種目のやり方とコツ】

1:ベンチに仰向けになり、肩甲骨を寄せ、シャフトを広めにグリップして構えます

2:バーベルをラックアウトしたら、そのまま水平に胸の真上まで移動させます

3:筋力でコントロールしてシャフトを胸の上に下ろします

4:肩甲骨をしっかりと寄せたままバーベルを押し上げます

あわせて読みたい
【ベンチプレス完全版】正しいフォームと100kg挙上のための特殊メニューをトレーナーが解説 ベンチプレス100kgを上げるためのコツ・キーポイント・正しいフォームや呼吸法=やり方と、挙上重量を効果的に向上させる回数・セッ...

■胸郭を広げるバーベル筋トレ

●バーベルベントアームプルオーバー

こちらが、大胸筋に負荷を集中させられるバーベル「ベントアーム」プルオーバーと呼ばれるバリエーションです。その最大の特徴は、肘を90度弱に曲げたまま動作を行うということです。

また、グリップは肩幅程度にし、肘をあまり開かずに構えることも大胸筋に負荷を集めるために重要です。

さらに、大胸筋の収縮と首の連動性を考慮して「顎を引く」ということも大切なポイントです。

【本種目のやり方とコツ】

1:ベンチに仰向けになり、肩幅程度にシャフトをグリップして、肘を曲げて胸の上でバーベルを構える

2:肘の角度を固定し、肩甲骨を寄せて、頭の後ろにバーベルを下ろしていく

3:バーベルを下ろしたら、肩甲骨を広げながらバーベルを上げていく

4:バーベルを元の位置まで上げたら、肘を閉じ、顎を引いて大胸筋を完全に収縮させる

■部位別のバーベルトレーニング

大胸筋のバーベルトレーニング

背筋群のバーベルトレーニング

三角筋のバーベルトレーニング

上腕三頭筋のバーベルトレーニング

バーベルトレーニング完全解説

■おすすめの筋トレグッズ

●リストラップ

手首を補助し、効率的なプレス系トレーニングに必須とも言えるのがリストラップで、目的・レベルに応じてさまざまなタイプがあります。

▼詳しく見る

おすすめのリストラップ|武器屋・鬼&GLFIT公式

●トレーニングベルト

腰を物理的にサポートするだけでなく、腹圧を高めて最大筋力を向上させるトレーニングベルトは、筋トレにおいて最も重要なアイテムで、目的・レベルにあわせてさまざまなタイプがあります。

▼詳しく見る

おすすめのトレーニングベルト|武器屋・鬼&GLFIT公式

スポンサーリンク

■種目・筋肉・筋トレメニュー名での検索




当サイトでは、筋力トレーニング(筋肥大バルクアップ・減量ダイエット)・筋肉部位別筋トレメニューを1000記事以上のボリュームでご紹介しています。


気になる種目・筋肉・筋トレメニュー名を入力の上、サイト内の検索を行って情報を入手してください。


▼種目・筋肉・メニュー名で検索


■筋トレ効果を高める器具グッズ




筋トレの効果を高めるためには、正しいトレーニング方法、正しい食事メニューなどの筋トレ基礎知識が必要ですが、さらに効果を高めていくためには「筋トレ効率を高める器具類」が必須です。下記の記事では、実際に執筆者の運営するジムで使用しているグッズ類をご紹介していますので、是非、ご参照ください。


【筋トレにおすすめの器具グッズ】自宅用からジム用までご紹介




【トレーニング記事カテゴリー】

自重トレーニングチューブトレーニングダンベルトレーニングバーベルトレーニングマシントレーニングバランスボール筋トレ筋トレメニュー記事部位別メニュー記事筋肉部位別の名称・構造・作用筋トレのさまざまな知識筋トレと食事の知識食品のカロリーと栄養素バルクアップ筋トレ記事細マッチョ筋トレ記事筋トレ女子向き記事筋トレ初心者向き記事アラフォー男女向き記事アラフィフ男女向き記事トレーニンググッズ記事実際の食材レポート記事発想の筋トレコラム記事腕相撲が強くなる筋トレ各競技アスリート執筆記事


※当サイトの表現するバルクアップとは筋肥大、バストアップとは胸の土台となる大胸筋のバルクアップ、ダイエットとは健康的な体脂肪率の減少、引き締めとは食事管理と合わせた総合的なダイエットを指します。

【執筆者情報】上岡岳|日本アームレスリング連盟常任理事|元日本代表|国際レフリー|ジムトレーナー|生物学学芸員